水面で墨汁と油を使って、唯一無二のアート作品をつくります。
バットあるいは紙製のお皿に水を張ります。
爪楊枝の先端に墨汁をつけ、水面にそっと墨を落し、全体に広がるまで繰り返します。墨汁の量が多すぎると、墨汁が水に沈んでしまいます。
別の爪楊枝に油をつけ、それを②の墨の中央にそっとつけます。墨汁が油にはじかれて広がります。
油をつける作業を繰り返します。好きな模様をつくります(図1)。
爪楊枝をつかって、模様を自在に変化させることができますので、いろいろ試してみて下さい(図2)。
水面に紙を静かに乗せ、紙をそっと引き上げて、紙に模様を写し取ります。
引き上げた紙を乾かしたら、出来上がりです(図3)。
墨の膜は油をはじくため、黒と透明の部分は混ざることなくきれいに分かれます。かき混ぜても混ざらないため、渦模様ができます。
墨は、水に溶けない微小な墨の粒子です。水に入れると、最初は水の表層に浮かんでいます(図5 (上))。しかし、油が入ると、内側の水の表面張力が弱まり、外側の表面張力が相対的に強まります。その結果、外からは引っ張られ、内からは押し出されるようにして墨が水の表層を広がっていきます(図5 (下))。
墨流しは日本古来の伝統芸術で、千年以上もの歴史を持ちます。その起源は、9世紀頃の宮廷遊びといわれ、川の水面に墨をおとし、流れによってうまれる模様の変容を楽しんだとされています。
掲載大学 学部 |
長岡技術科学大学 工学部 | 長岡技術科学大学 工学部のページへ>> |
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |