私たちが毎日使っている水道水は、浄水場で川や貯水池などの水からつくられます。下の図は広島市の浄水場で行われている水の処理の流れです。とくに、赤い四角で囲んである部分は「濁った水から化学的に処理をしてキレイな水をつくる方法」です。ここでは、浄水場で実際に行われている水の処理について、簡単な実験を通して勉強してみましょう。
泥水 500 mLに対して、アンモニア水を30滴加えてよく混ぜる。
(参考)アンモニア水30滴は1 mLくらい。
もしくは1 gでもよい。
1にミョウバン水 30 mLを加えて、すぐに、よく混ぜる。
静置して観察する。泥水の濁りが沈殿して水が透明になる。
泥水がキレイになったしくみについて考えてみましょう。
泥水の中には様々な大きさの粒子が存在しています。粒子はその直径や密度が大きいほど沈降しやすくなりますが、逆に小さい粒子(微細粒子)は沈降しにくく、時間がかかります。
もし、粒子の大きさを大きくすることができれば、どうでしょうか。粒子を集めて大きなかたまり(フロック)をつくることができれば、微細粒子でも沈降させることができます。しかし、自然界に存在する微細粒子は一般にマイナスに帯電しているため、粒子同士が反発しあってフロックをつくることはなく、水の中を浮いたままの状態が続きます。
そこで、この実験では、プラス荷電をもつミョウバンを利用して微細粒子を引き寄せてフロックをつくることができました。これは、泥水中の微細粒子のマイナス荷電がミョウバンのプラス荷電によって中和され、くっつくことでフロックになっています。これを凝集といい、ここで使われるミョウバンは凝集剤と呼ばれます。
また、ミョウバンを泥水に加えたあとに良く混ぜる(かく拌)することでフロック同士も凝集させて、より大きなフロックとして沈降させることができます。
この実験のように粒子を沈める方法は凝集沈殿法と呼ばれ、実際に用水処理や排水処理で行われています。実際に使われる凝集剤には、無機性の硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸鉄、塩化鉄などがあります。フロック同士を凝集させるために、高分子(ポリマー)凝集剤を使用する場合もあります。しかし、凝集沈殿法だけでは完全に粒子を除くことが難しいです。そのため、通常は凝集沈殿のあとにろ過をすることで、より粒子の少ないキレイな水をつくっています。
この実験と関係のしくみをもっと知りたい人は、
をご覧ください。
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