私たちの身の回りには、多くの金属材料が使用されています。それらの金属材料の多くは、数百℃以上の融点を有します。このため、日常生活で液体の金属を見る機会は少ないのではないかと思います。今回の実験では、水の沸点以下の融点を有する、つまりお湯でも液体にすることができる低融点合金(以下、合金と省略します)を使用して、アクセサリを作製します。
ピンセットを用いて、ビーカーに低融点合金を入れます。
ホットプレートのスイッチを入れて、合金の加熱を開始します。
ビーカーに温度計を入れて、合金の温度を測定します。80℃付近で合金は溶融して液体になりますが、合金が完全に液体になるまで加熱します。机をたたく、ビーカーを少し揺らすなど、ビーカーに少し振動を与えることで、合金が液体か固体かを判断することができます。これ以降、ビーカーや合金に触れる際、軍手をしてやけどしないように注意してください。
合金が完全に液体になったら、ガラス管でビーカー内を撹拌します。
シリコンモールドをホットプレートの上に置き、シリコンモールドに液体の合金を流し込みます。
ホットプレートのスイッチを切り、合金が室温になるまでに冷却します。ホットプレートの上で十分冷却してください。
シリコンモールドから合金を取り外して完成です。
このようにして、低融点合金を使ってかわいらしいアクセサリを作ることができました。このアクセサリの作製には、液体の金属をいろいろな方法で作った型に流し込み、それを冷やして工業製品を作る「鋳造」という技術を用いています。この方法を用いて、マンホールのふた、タイヤのホイールなどの工業製品が生産されています。
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