ペーパークロマトグラフィーの原理を使って、水性ペンに含まれているインクの色素を分離します。インクの色によって移動距離が違うことを観察したり、カラフルな模様をつくったりしましょう!ろ紙を利用してインクの色を分離すると、花みたいなきれいな模様になります。
※ラミネートする場合
・アイロン ・ラミネーター ・ラミネートフィルム
・ペーパータオル ・台紙
※油性マーカーや水性顔料のペンは、使用できません。
直径70mm位のろ紙をひだ折りにする。
ひだ折りろ紙を開き、中心付近に好きな色の水性ペンで図のように点をつける。点は中心より1cm以上離れた場所につける。
ペットボトルのキャップに半分程度まで水を入れ、水性ペンで点をつけたろ紙の中心部を水に浸けて展開する。インクの点が、水面より上にくるようにする。
ろ紙全体が水に濡れて色が出てきたら、水に浸けるのをやめる。ペーパータオル等に挟んで水分をなるべくとった後、アイロンをかけて乾かす。
ろ紙が乾いたらラミネートフィルムに台紙と共に挟み、ラミネートする。
ペーパークロマトグラフィーとは、紙(ろ紙)と液体を使って水に溶ける物質(もの)を分離する方法です。紙や布の端を水等の液体に浸けると、毛細管現象により液体が上に向かってしみこんでいきます。水が昇っていく途中に水に溶ける物質(例:水性インク)があると、この「水の流れ」に乗って移動します。普段使っている水性ペンには、水に溶ける色素が含まれています。きれいな色を出すために、1つの色のペンに何種類かの色素が含まれていることがあります。色素によって性質が異なり、「紙と仲が良い色素」や「水と仲が良い色素」があります。紙と仲が良い色素はなかなか動かず、水と仲が良い色素は流れに乗って速く動くため、ペーパークロマトグラフィーで分離することができ、きれいな模様となります。
図1のように黒色の水性ペンの色素を分離すると、黒色の水性ペンには紫色や茶色、青色など複数の色素が含まれていることがわかります。水性ペンのメーカーによっても、含まれている色素は異なります。また、図2のように桃色(左)と緑色(右)の水性ペンを比べてみると、桃色の色素は紙と仲が良いのであまり移動しませんが、緑色のペンに含まれている緑色や水色の色素は、水と仲が良いため水と一緒に速く移動し、紙の上の方までいくことがわかります。
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