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長崎の海で潮流タービンを実証試験

2020年11月20日
長崎大学 工学部

 海に囲まれた日本では、海洋における再生可能エネルギーの開発がますます重要となっています。特に、安定したエネルギーである潮流発電が注目され、長崎大学では、図1に示すような低流速の潮流中でも発電可能かつロープ係留により低コストで設置可能な浮沈式潮流発電システムを開発中です。

図1図1

 浮沈式潮流発電システムとは、図2に示すように発電装置が4本のロープによって海中に係留され、上潮・下潮による潮流の方向変化に応じて自動的に浮沈して方向を変えるもので、設置工事やメンテナンスのための海上工事費を大幅に抑えて“低コスト化”を図るものです。

図2図2
図3図3

 今回の発電装置は、タービン直径が0.64メートルと小型ですが、図3に示すようなタービン周りにディフューザと呼ばれる増速器を付け、低速の潮流中でも発電可能という特徴を持ちます。潮流タービンの設計では、並列コンピュータを用いて流動シミュレーションや構造解析を行い、さらに、遺伝的アルゴリズムと人工知能を利用することで、コンピュータが自ら考え、タービン形状を自動的に探索する最適化設計システムにより設計しました。ディフューザとタービン翼を同時に最適化設計することで、従来にない高い性能を示す形状を見出すことができています。

図4図4

 最適化設計された潮流タービンは、2020年7月29日から長崎県五島市の奈留瀬戸において約1か月間の潮流発電実証実験(図4)を行い、安定した発電性能を確認しました。浮沈式潮流発電システムのような洋上での分散型エネルギー源は、広い海を定点観測するための独立電源として、また、これから始まるIoTを活用した新しい水産業のコア技術として重点的に開発を進めています。

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