2012年6月15日
新潟大学工学部には7つの学科(機械システム工学科、電気電子工学科、情報工学科、福祉人間工学科、化学システム工学科、建設学科、機能材料工学科)があります。どの学科にも女子学生が在籍しています。女性リーダーとしての活躍場所が一般化しつつあり、卒業後は、大学院生としてのキャリア獲得に意欲のある方が増えています。 新潟大学では「男女共同参画推進室」を設け、教員、研究員、学生などに、研究・勉学に従事できる体制を整備しています。
以下に、女子学生の方から寄せられたメッセージを紹介します。
「新潟大学の良いところについて」
外国人である私が初めてきた日本はここ新潟でした。新潟で日本語を学び、新潟大学の工学部に進学したいと志した自分は新潟大学に入ることができ、勉強したい学問を学べて、とてもうれしいです。またこの四年間の大学生活を、本当に充実した、楽しく面白い思い出が詰まった四年間だと気づきました。それ故、新潟大学の良いところについて話してと言われたら、本当に三日間ですら語り終えないのです。
それでも頑張って今の日本語レベルで語るとしたら、以下の三つの単語に当たるかなと思っています。
I love Niigata University so much and thank you so much, Niigata University.
So welcome to Niigata University!!(^^)//
「パソコンってすごい。こんなすごいモノがつくれるなら、工学を学べば、生活を便利にできるもっとすごいモノがつくれるかも。」中学生の頃、漠然とこのように思い、工学を学ぶ決意をしました。このような漠然とした思いで学び始めた工学ですが、学んでいくうちに「人と人や人とモノをつなぐネットワーク」に興味をもち、現在はネットワークに関する研究を行っています。また、友人の中には、工学を学ぶうちにエネルギー問題に興味を持ち、太陽電池の研究に取り組んだ人もいます。このように、さまざまな分野で活躍していける場がある、それが工学の魅力の一つだと考えています。
大学院生となった現在は、研究中心に活動を行っています。なかなか結果を出すことができず、辛い時期もありますが、「自分が知りたいこと」や「自分が追求したいこと」について、長い時間をかけて考え続けられることに楽しさを感じています。
福祉人間工学科には比較的多くの女子学生が在籍し活躍中です。1年生と4年生にインタビューしました。
高校3年生でどこの学部に行こうか悩んでいたとき「工学部は就職がいいから」と、勧められるがまま工学部に入学しました。入学前は忙しそうだな…と思っていましたが、実際の大学生活は実験や課題をこなしながらサークルの活動に参加するなど、充実した毎日を過ごしています。入学動機は明確ではありませんでしたが、目標を持って勉強や生活できているのは工学部に入ったからだと思うようになりました。今では、入って本当によかったと思える学部です。
私は、工学部4年生で化学について学んでいます。
工学部に入った理由は、理科や数学が得意でものをつくりだすことに興味があったからです。現在、太陽熱エネルギーを使って水を熱分解して水素エネルギーに変換する研究を行っています。実験に失敗することもありますが、大規模な実験や研究に携わることで、貴重な経験ができ、将来社会に出た時のための力をつけることができました。また、機械やパソコン、工具など入学前には触ったこともなかったものも実験や卒業研究を通して使いこなせるようになりました。理科や数学は好きだけど、機械やパソコンは苦手という人でも全く問題ありません。ぜひ、理学部では経験できない「物をつくりだす」楽しさを工学部で経験してください。
新潟大学工学部の建設学科では、1年次に社会基盤工学・建築学双方の分野について学び、2年次以降は2つのコースに分かれて学びます。1年間両分野について学んだ後、自分が興味を持った分野に進み、より深く学ぶことができます。 私が勉強している社会基盤工学(土木工学)は、道路や橋、水路や港湾、上下水道などの設計・建設に関する分野です。
建設学科では、専門知識を幅広く学べるので将来の選択肢も広がると思います。社会基盤工学を専攻した先輩(女性)の中には、国や都道府県、市町村の職員(公務員)となった人、建設コンサルタント会社に就職した人、研究職に就いた人など、就職先はさまざまです。資格に関しては、実務に就いてから取得するものが多いので、大学にいる間はしっかりと基礎を固めることが大切だと思います。
「土木」というと“工事現場で力仕事をする”というようなイメージを持つ人が多いかもしれませんが、私たちのように大学で社会基盤工学を学んだ人は、大学卒業後、自然の条件を考慮し、住民の皆さんの意見に耳を傾けて公共施設の計画や設計にたずさわったり、工事現場では実際に工事の作業を行う技術者の安全を守りつつ構造物を図面通りに作り上げるように指示や監督をする「技術者」としての仕事に就きます。働き方も、計画、設計、解析の業務のようなデスクワークから、現場での工事監督のように、構造物の建設に従事する仲間と力を合わせ、山や川などの自然と向き合って仕事を進める現場まで様々です。大学のカリキュラムで設けられている「夏期実習」で訪問した職場では、女性職員が積極的に意見を出しながら仕事を進めていましたし、現場見学で訪問した現場の中には、女性が現場で工事監督をしている様子も目にしました。
私は、これまで大学で学んだことをフルに活用して、将来は地図に残るような仕事をしてみたいと思っています。大学生活も就職して社会人になってからも、男性も女性も自分が努力した分だけ活躍でき、やりたいことができる環境に身を置くことができてよかったと思っています。
私は、材料工学にはさまざまな分野で活躍の場がある点が魅力だと感じています。同時に、その研究には、物事を多方向から考える視点が必要だと思っています。そのためには、高校までのような、化学は化学、数学は数学…という意識を捨てて、すべての学習を自分の中で融合して自身の成長につなげたいと考えています。また、サークルやアルバイトなどは直接は勉強に関係無いですが、人との関わりで学ぶことはたくさんあります。大学に入学以来、授業以外にもさまざまな経験ができて、考え方や視点も広くなったと感じています。
授業を中心に活動した学部の頃とは異なり、大学院生になってからは研究を中心に活動しています。私の研究テーマである磁性体は特殊な構造を持っており、おもしろい物性を秘めている可能性があると考えられています。合成が難しく失敗することもありますが、その分未知の物性に期待も膨らみますし、まだ誰もやっていないことに挑戦できることが嬉しくもあります。就職する際は、大学院で学んだものづくりの楽しさと専門的な知識を生かして、電子機器の新材料の設計に関わることができる職種に就きたいです。
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