社会に出る工学系学生の皆さんへ |
私は現在四輪・二輪自動車関連製品の開発メーカーに勤務しております。
今回は、これから社会人になる学生の皆さんに、【社会に出てから役立つ、学生の時から意識できること】をお伝えします。
私は、社会人になってから、材料力学、流体力学、電磁気学、有限要素法などに深く関わりました。そのとき気付いたことは、『数式を覚えていても、その使い方がわからなければ意味が無い』ということです。
是非、文献を調べたり、休み時間に先生に質問をしたり、その分野が実際に役立っている事例などを調べて見てください。これまで以上に、学問が面白く感じ、勉強のやりがいが生まれることでしょう。
問題に直面したとき、自分で考えもせずに人を頼るのではなく、自分なりに出来るところまでやってみることの出来る人が、社会に出てからも一目置かれます。
何か物がなくなったとき、すぐに傍にいる人に『●●がないんだけど知らない?』と言って助けを求めるような人がいますが、これでは、問題の解決方法を考えるのが相手になってしまいます。聞かれた相手には相手の仕事がありますし、それが上司や先輩なら、同じ1秒間でも生み出す仕事の質が上なのです。これと同じことを社会人になってから行うと、その企業の生産効率を落とすことに直結します。
上記の例であれば、少し考えれば、『最後に使ったのはいつか?』『○○にあるかも』というアイデアが出てくるはずです。これで解決すれば、誰にも迷惑はかかりません。また、仮にそれでも見つからなかった時には、人を頼ってもいいのです。相手は、あなたがあなたなりに努力した上でも見つけられなかった、ということがわかるので、前向きに協力してくれるはずです。
私は学生時代、上記が出来ていなかったため、社会人になってから重要さを実感しました。
勉強するために大学に行くのではなく、社会に出てから自分は何をしたいかという『目的』を持ち、その目的を果たす手段を得るために大学に行くという感覚を持って頂ければ、きっと、社会から求められるような人間に成長できるのではないかと思います。
貴重な学生生活を、自分自身の成長に繋げられるような充実したものにして頂きたいと思います。
掲載大学 学部 |
弘前大学 理工学部 | 弘前大学 理工学部のページへ>> |
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |