カプセルとは一般的に物を封じ込めておく容器のことを言います。この実験では、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムを用いて、小さなボール状のカプセルを作ります。アルギン酸ナトリウム着色液を、塩化カルシウム水溶液中にポタッと落とすと、小さな美しい色の粒が水面に浮かんできます。この粒の表面は水に溶けない膜で出来ていて、膜の中には小さな液滴が閉じ込められています。それでは、化学反応を用いた小さなカラフルカプセルを作ってみましょう。
液滴の飛び跳ねに備え、保護メガネをかけて実験を行いましょう!
※塩化カルシウムが手に付着したら水道水でよく洗う。残ったアルギン酸ナトリウム水溶液は、塩化カルシウム水溶液に入れて全て反応させる。出来た固まりを取り除き、水を切ってから各市町村の分類に従って処分する。
アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムの化学反応を利用して、不溶化反応法でカラフルカプセルを作成します。
アルギン酸は天然の多糖類で、単糖分子がグリコシド結合によって多数重合した糖です。食物繊維の一つであり、昆布、ワカメに代表される海藻類の「ぬるぬる」や、「ねばねば」した成分です。波に揉まれる海藻のしなやかさは、このアルギン酸が持つ独特な物性によるものとされています。
一方、塩化カルシウムは、除湿剤(吸湿剤)、乾燥剤、凝固剤として身の回りで使われ、また融雪剤として冬期の寒冷地道路で凍結防止のために利用されます。
このアルギン酸のナトリウム塩は「水溶性」ですが、カルシウムなどの塩は「不溶性」です。したがってアルギン酸ナトリウムを含む水滴が、塩化カルシウム水溶液に触れると、この触れた部分がゲル化し、液滴の表面にアルギン酸カルシウムの不溶性膜ができます。ゲルとは繊維が絡まり合い、網目状になった状態を言います。人造イクラも、この不溶化反応法を利用して作られています。
不溶性のアルギン酸カルシウム膜には半透性があり、分子の大きさによって膜を物質が通過する速さが異なります。ノンカーボン紙、医薬品、持続性農薬などへの様々な応用が考えられます。
アルギン酸ナトリウム(水溶性)+塩化カルシウム(水溶性)
→ アルギン酸カルシウム(不溶性)+塩化ナトリウム(水溶性)
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