スーパーキャパシタ(電気二重層キャパシタ)は、蓄電装置としてさまざまな分野で使用されています。充電式電池と比べて、非常に短い時間で充放電できます。その原理は図1に示すように、充電のときには、正極の表面では陰イオンに、負極の表面では陽イオンに電荷が吸着され、それぞれ電気二重層を形成し、電気を貯めています。放電のときには、負極の電子が回路に流れ、電極表面に吸着しているイオンも同時に表面から離れ、電気エネルギーを放出します。
今回作ろうとするスーパーキャパシタは図2の構成です。
実際にスーパーキャパシタを作ってみましょう。
集電材の下準備:
銅板を40 mm ×120 mmの大きさで 2枚切り出し、紙やすりで片面を粗く研磨して電極とします。
電解液の調製:
20 mLの水に食塩7 gを溶かして食塩水溶液(飽和水溶液)をつくり、電解液とします。
電極材料の下準備:
活性炭を乳鉢ですりつぶして粉にします。指で触ったら粒を感じない程度まですりつぶすと数ミクロンの大きさになっています。
活性炭ペーストの塗布:
0.5 g 活性炭粉に洗濯ノリ0.5 g、食塩水溶液2 gをさじでよく混ぜ、ペースト状にします。活性炭ペーストをなるべく均一に薄く銅板の粗い研磨面に塗ります(図3)。
キャパシタの組み立て:
ろ紙を銅板の大きさより少し大きめに切り、ペーストを塗った銅板上にろ紙を載せます。ろ紙に食塩水入りのノリ(ノリと食塩水2:1混ぜる)を塗った後に(図4)、もう一方の活性炭ペーストを塗った銅板をその上に重ね(図5)、しっかり押さえて、ラップで包みます。最後にガッチャクで固定します(図6)。
キャパシタの状態の確認:
テスターで電気抵抗を測定し、電気抵抗の目標値(数Ω〜20Ωの間)よりも非常に小さい場合、二つの電極が短絡していることが原因です。二枚の銅板が直接に接触しているところがないか、ろ紙がやぶれていないか確かめましょう。また、電気抵抗がその目標値よりも非常に大きい場合、活性炭ペーストが厚すぎるなど、食塩水が浸透していないことが原因です。キャパシタを分解して、活性炭ペーストを減らしたり、ノリと食塩水を加えたりして電気抵抗を下げましょう。
充電前にテスターで電圧を測ると、ほぼゼロを示します。写真のように単3の電池で電極の両端と30秒程接続して充電します(図7)。 テスターでスーパーキャパシタの電圧を測ると、約0.8Vを示し、少しずつ下がっていきます。(図7)
充電後のスーパーキャパシタにプロペラモーターを接続すると、プロペラが回転し、放電していることがわかります。(図8)
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