日本政府は、目指すべき未来社会の姿として、Society5.0というコンセプトを提唱しています。内閣府によると、Society5.0とは、「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」のことです。その実現に向けて、IoT、ビッグデータ、AI、ロボットなどに関する技術の研究開発が重要視されています。
電気通信大学附属図書館の中にあるUEC Ambient Intelligence Agora(通称「AIA」)は、ホワイトボードやプレゼンテーション機器などが整備された、対話可能な学修スペースです。同時に、研究のための実験空間としての側面を持ち、AIをはじめとしたSociety5.0に関する技術の研究が行われています。
AIAには多種多様なセンサーが設置されており、現実空間をデータ化しています。集めたデータはAI研究のもとで分析され、仮想空間上でのシミュレーション結果をもとに、現実空間への働きかけ(アクチュエーション)を行います。これは、Society5.0の基盤となる仕組みとほとんど同じです。 AIAでは、このデータ収集と分析、シミュレーション、アクチュエーションを繰り返して学修環境を改善し続ける空間を目指し、誰もが快適に利用できる図書館の実現に向けて様々な研究が行われています。授業や研究室を通じて学生も参画しており、会話を通じて図書をお勧めしてくれるAIや、MRデバイスを用いた見学案内アプリケーションの開発、モバイルバッテリーを用いて座席利用の効率化する取組などを実施しています。
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