電子情報工学科では、半導体デバイスから情報処理システム、ネットワークまで、幅広く電子情報工学に関わる研究、教育を行っています。その中で、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やSiC(シリコンカーバイド)トランジスタをはじめとするパワー半導体や、それらを用いたパワーモジュールなど、パワーエレクトロニクスに関する研究を行っています。
近年、自動車などの電装化が進みパワー半導体やパワーモジュールの信頼性が重要となってきています。信頼性に関する研究にあたっては、県内外企業との共同研究を積極的に進めています。EVを含めた車載用のパワー半導体については、長期にわたる信頼性を確保するため、発熱に伴う応力発生による接合部の疲労故障を予測・予知する研究を東京の企業と共同で行っています。また、パワーモジュールの回路に用いられる高電力薄膜抵抗器について、耐電圧性向上に関する研究を国内向け産業用トップシェアの県内企業と共同で行っています。
高電力薄膜抵抗器に関する共同研究においては、青森県三沢市にある企業の技術開発部門で抵抗器の設計、評価を行い、生産製造部門で試作を行っています。設計データや評価結果、試作品をもとに、たとえば過大な電圧が印加された抵抗器の故障、破壊に繋がる物理現象を、弘前大学で電磁気・熱・応力に関する連成解析などの計算機シミュレーションやSEM(走査電子顕微鏡)、TEM(透過電子顕微鏡)を用いて解明し、企業での設計開発、試作にフィードバックしています。
物理現象の解明には大学院生や学部の卒業研究生にも参加してもらい、次世代の研究者、技術者となる人材の育成にも繋げています。
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