温故知新!人類初の人工高分子「フェノール樹脂」から「リング状分子」まで |
1907年、アメリカ人化学者ベークランドは、フェノールとホルムアルデヒドを反応させたところ(上図)、水あめのようになり、熱すると固まることを発見しました。その構造は、フェノールが無数につながった構造をしていました。これが人類が初めて人工的に作り出した高分子"フェノール樹脂"です。フェノール樹脂は電気絶縁性、寸法安定性、耐熱性に優れていることから、電子機器の基板や、自動車部品、調理器具(取っ手の部分)など、工業から生活に密着した身近なところまで、幅広く利用されています。しかしフェノール樹脂は、フェノールに対してホルムアルデヒドが3点で反応してしまうため、構造が不明確な三次元網目状の高分子となり、ゲルになってしまいます。
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