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授業紹介

「なぜ?」を考え問題を解決する有機化学基礎

 宮崎大学工学部応用物質化学プログラムでは、1年次に専門必修科目として有機化学基礎と無機化学基礎を学び2年次以降により高度な化学に関する専門科目を学びます。今回、最初に習う有機化学基礎について簡単に内容を説明します。有機化学と聞くと暗記科目と思うかもしれません。この講義では最初に暗記しないで理解して下さいと学生に伝えています。化学の現象を理解するには何が重要か?それは「なぜ?」を考え問題を解決していく事だと伝えています。例えば「水は分子量が18と非常に小さい分子なのになぜ?沸点は100度と高いのか?」「メタンはなぜ?正四面体構造をしているのか?」「有機化学反応の選択性はなぜ?起こるのか?」を理解してもらうためのヒントを講義で説明しています。この「なぜ?」の問題を解決していくと化学は暗記ではなく理解が重要というのがわかってもらえると考えています。また、この講義ではアクティブラーニング(自ら能動的に学びに向かうように設計された学習法)を多用して「なぜ?」を学生自ら考えてもらうようにしています。従来の講義では2次元モデル(教科書)で分子の立体構造を説明していましたが2次元モデルでは、学生は立体構造を想像する必要があり、複雑な立体配置を学生に理解させるのは難しいと感じていました。そこで3Dプリンタを用いて3D分子モデル作成し有機化学物の立体化学を説明しています。3D分子モデルを用いることで学生は分子の構造を想像することなく視覚的かつ感覚的に理解できるようになっていると考えています。

宮崎大学 工学部工学科応用物質化学プログラム
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