佐賀大学理工学部では、令和4年度入学生より「佐賀大学データサイエンス教育プログラム(応用基礎レベル)」を必修化し、同プログラムは、令和5年度に文部科学省より「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」に認定されました。同プログラムの必修科目である「サブフィールドPBL」では、日本マイクロソフト社と協力し、全学生約500名に対してAI実習を行っています。令和5年度には、Azureを使用した画像認識技術の実習を行いました。
理工学部は1学科13コースから構成されていますが、情報系の3コース(データサイエンスコース、知能情報システム工学コース、情報ネットワーク工学コース)では、応用基礎レベルからエキスパートレベルへの橋渡しとして「実践データサイエンス」と「データサイエンス演習」が開講されています。「実践データサイエンス」では、データサイエンスに関する多岐にわたる技法を学生たちに教えています。ただし、ここでは技法の概要だけでなく、その背後にある数学的な理論もしっかりと教えています。本授業は、応用基礎レベルの「データサイエンスⅠ」、「データサイエンスⅡ」で教育した内容を補完・発展させ、データから意味を抽出し、課題解決につなげる基礎能力を養います。その過程で、データ分析手法やその数学的な理論背景についても詳しく学びます。さらに、「データサイエンス演習」では、scikit-learnやPyTorchなどの既存ライブラリを使用した実装だけでなく、Pythonを用いてフルスクラッチの実装も行っています。この科目は、「実践データサイエンス」に付随した演習科目であり、講義で扱った例題や課題を実際にプログラミングし、データ分析を行うことで、技能の習得を図ります。これを通じて、研究室に配属された際に、データサイエンス・AIに関する論文が読めるようになることを目指しています。
「実践データサイエンス」や「データサイエンス演習」で行った内容については、サイエンス社より「Pythonによる数理・データサイエンス・AI」というタイトルで出版も予定されています。ぜひ、皆様におかれましては、数理・データサイエンス・教育を行う際の一助になれば幸いです。
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