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授業紹介

小中学生に情報教育を実践する「支援士実習」で柔軟な指導力と適応的な設計能力を!

支援士実習の様子

演習で小中学生らに配布する資料

パソコンの画面を見る児童

児童のサポートをする学生

 九州工業大学 大学院情報工学府は、社会のニーズに応えるため、令和4年度に改組を行いカリキュラムの刷新を行いました。新しいカリキュラムでは、学生は自身の将来像を考え、各専門分野の高度な知識・スキルを学ぶ「専門深化プログラム」と様々な分野の現場での実践的な知識・スキルを学ぶ「社会駆動プログラム」とのそれぞれについて、用意された複数のコースからひとつずつを選んで履修します。この記事では、「情報教育支援」をテーマにした社会駆動プログラム「情報教育支援コース」で行われる科目「支援士実習」について紹介します。

 本科目では、小中学生を相手に、学生が自ら講師となって実際に情報教育を実践します。学生は、その演習内容の設計と、演習で小中学生らに配布する資料の作成も行い、情報教育に関する設計から実施までのひと通りを行います。今年度は、最寄りの小学校の6年生全クラスに対して「プログラミング演習」を行いました。「プログラムが現実の世界とやり取りできることを理解する」をテーマに、小型コンピュータ micro:bit に超音波センサを取り付け、測定された距離に応じて LED の表示や音の出力を変えるというプログラミングを児童らに体験してもらいました。児童3、4人の班に大学院生1人の講師という形で、児童ひとりひとりに合わせた手厚いサポートを行い、児童らにプログラミングを楽しんで学んでもらいました。

 本科目で学生が演習を設計する際に考えるべきポイントのひとつに、「参加者のプログラミング能力に差があるため、演習の進行にばらつきが生じる」というものがあります。実際、児童らの演習を進めるスピードは班内でもばらつきました。そのため、学生は、この様な能力のばらつきを想定し、「誰もが必ずたどり着く演習課題」から「よく出来る子が頭を使える演習課題」まで、幅広いニーズに対応できるような演習内容の設計を行いました。このことにより、学生らは、「対象を深く考察し、そのニーズに対応できるモノを設計する能力」を鍛えることができます。

 本科目を履修した学生は、様々な状況や人々に対応できる柔軟な指導力と適応的な設計能力とを身につけ、社会に出た後にも周囲のメンバーを引っ張る存在としての活躍が期待されます。

九州工業大学 情報工学部
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