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授業紹介

現代社会や地域の問題をシステム的にとらえ、「共生」を科学する!

 平成16年に創設された共生システム理工学類は、「共生」に関わる多様な知識と広い視野、そして実践的研究経験をもち、現代社会や地域の問題を「システム」的にとらえて解決できる「理工」系人材を育成することを目的としています。「共生の科学Ⅰ・Ⅱ」は、新入生を対象とする専門教育科目の中でも学類共通科目の必修科目に位置づけられる入門科目です。学類創設以来、歴代学類長がそれぞれの個性を発揮しながら、多くの工夫を行って、学生たちに直接メッセージを届ける名物講義となっており、1年間にわたり講義が行われます。

 講義の内容をちょっと紹介しましょう。まず、「大学とは」から始まり、「理解とは」「人間の特性-認知科学の観点から-」「文章作法と英語リテラシーの必要性」「システムとモデルの考え方―共生とは、システムとは、そして理工学とは―」「科学の方法論」「宗教の方法(哲学も含めて)」「人間の"遊び"と社会―ロジェ・カイヨワに耳を傾ける―」「科学技術と現代社会―池内 了に学ぶ―」など多岐に及び、古今の、また多様性を意識した人文社会学的な内容を網羅しながら、科学技術の位置づけを改めて考え、意識させて、自分なりの課題意識や疑問を持つことのたいせつさを指摘しています。

 東日本大震災と福島第一原子力発電所事故以来、福島県だけでなく、国際的にも多くの課題が集積し、先進的な取り組みが求められています。7月5日行われた講義では、原子力発電所の廃炉の現状と課題が取り上げられました。講師として東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの担当者3名に登壇していただき、原子炉1号機から4号機の正確な現状と、今後の廃炉技術開発における最新の取り組みを紹介していただきました。廃炉事業を支え、担う人の数は一日4千名に達する大きな事業となっており、廃炉や周辺装置の廃止工程の研究、これに不可欠なロボット技術開発、ストロンチウム分析研究などの必要性について現場の技術者から直接お話を伺いました。1年次生のほとんどは、大震災当時はまだ小学校4年生だったので、"ふくしま"に来て初めて当時の様子を知る機会となりました。学生たちからは「廃炉に海外からの研究者との連携など多くの人が係わっていることを初めて知った」「新たな技術開発のチャンスになっている」「原子炉の排気筒を半分しか解体しないのはなぜ」などの感想があり、それぞれが課題を意識したようです。

 1年次においては、「幅広く学びながら自分の将来を考える」をテーマにカリキュラムが構成されていることから、幅広い教養と専門分野の基礎知識、そして自分の将来を見つめる視点を養う科目となっています。学類長自らが、「自分」「人間」「人間社会」について自分なりの「世界観」を持ってとらえ、不完全な進歩を遂げている社会の中で、ものごとがなぜ存在し、今後どうあるべきかを考えてほしいとメッセージを送っています。

福島大学 共生システム理工学類
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