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授業紹介

地域の課題を発見し、解決する、知識統合型演習

 熊本大学工学部土木建築学科地域デザイン教育プログラムでは、交通や防災、景観や環境など複雑な地域社会の諸問題に対して、具体的な課題を明確にして解決策を導き、まちづくりや公共政策の実践の中で次世代型社会システムを構築できる統合型技術者となることを目指し、教育をおこなっています。

 1年次には、教養教育科目、工学基礎科目などを学び、2年次には、地域デザイン教育プログラムにおける基礎的な科目を主に座学で学びます。そして3年次には、応用的な科目を座学で学ぶと共に、前期の「都市計画演習」と後期の「公共空間デザイン」という演習を通して、地域の具体的な課題を発見し、様々な知識を統合的に応用することによって解決策を提案します。

 まず「都市計画演習」においては、地域全体を広く見ることとデータに基づいて議論することを重視した演習を行います。具体的には、それらを総合的に整理するためにGIS技術を習得し、行政やコンサルタントの講演を参考に、学生が選択した地域に対して、具体的な課題を解決するためのマスタープランを提案します。学生が選択する地域は、都市から農村まで多様であり、マスタープランを提案するための視点も、交通、観光、環境など様々です。

 一方、「公共空間デザイン」では、地域全体を考えることと具体的な場所をデザインすることの関係性を重視した演習を行います。具体的には、熊本駅から熊本城まで舟運という古くて新しい交通システムを導入することを条件として、フィールドワークから全体計画の策定、船着場と街を一体化する広場のデザインを行います。デザインにおいては、使い勝手や居心地を具体的に検討できるように模型を作成します。

 地域デザイン教育プログラムは土木系の学科です。土木では、人々の暮らしを支えるインフラを様々な視点から考え、提案することが必要です。そのためには、多様な情報に基づいて街を俯瞰的に見る力と、人それぞれがいかに過ごすかという具体的に想像する力の両方が必要です。これらの演習では、それらの力を総合的に養います。

熊本大学 工学部土木建築学科地域デザイン教育プログラム
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