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授業紹介

「数学輪講」―勉強脳から研究脳への橋渡し

「数学輪講」は、数学の専門書を受講者全員で分担し、各人が順に発表者となって分担内容を講義する、いわゆるセミナー形式の授業です。発表者は、専門書特有の論理の飛躍や省略された複雑な計算を明らかにした上で全体像を説明し、それに対し聴講者は、質問・意見を述べることができます。最初は遠慮気味の学生も、回を重ねるごとに活発に発言するようになり、自分が知っている知識を総動員して数学を窮める面白さに気づき、より深く理解しようという意欲が見られるようになります。3年次後期に開講される本授業は、発表内容のまとめ方やプレゼンの仕方により評価されますが、受講者はこの授業を通して自ずと発表力や質疑応答への対応力が鍛えられるため、より高度な内容の文献を読む4年次の「ゼミ活動」に向けた予備的授業という側面もあります。

 数理科学科では、1年次に数学の基礎を、2年次以降に代数学・幾何学・位相数学・解析学・複素解析学・統計科学・現象数理等の専門科目を学びます。4年次の卒業研究では、伝統的な抽象数学(数理基幹コース)、または諸現象の数理的解析のための現代数学(数理展開コース)の研究を行います。受験勉強において、既知の公式を用い、予め用意された答えに正しく辿り着くといった鍛錬しかしてこなかった学生が、入学後、高校と大学の数学の学び方の違いに戸惑うのは本学科も例外ではありません。3年次までの幅広い学びを通して学生は、大学数学は「研究」するために知識を深めるものであることを知りますが、卒業研究という本格的な研究体験を行う前段階でそのギャップを認識させ、3年次から4年次へスムーズに移行させるのにも「数学輪講」は一役を担っています。

 数理科学科は4年間の学修を通じて、抽象的・論理的な思考力、データ分析・活用力、豊かな表現力を養い、グローバル社会において、物事の表面にとらわれず核心に迫り、柔軟な発想で様々な問題を解決する人材となることを期待しています。

島根大学総合理工学部数理科学科
准教授 齋藤保久
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