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授業紹介

興味と体験で学ぶデータサイエンスの初歩

 金沢大学理工学域電子情報学類では、2年生前期の授業として「データセット解析及び演習」を開講しています。受講者数は70~80名程度で、今年度は機械工学類の4年生や経済学専攻の修士1年生も受講しました。内容は初歩的な統計と機械学習をExcelとRを用いた実習を通して学ぶというもので、類似の講義は全国に沢山あると思いますが、この記事では受講者の興味と体験を向上させるために工夫している点をいくつか御紹介したいと思います。

 

・第1回の講義では平均や分散から始めて確率分布の入り口まで教えるのですが、全員にサイコロを1個ずつ配布して、確率分布の実験を行います(一様分布、三角分布、超幾何分布)。その場でサイコロを振らせて集計を行い、Excelでグラフを表示します。数十人程度では綺麗な曲線にはなりませんが、それでも今まで漠然と理解していたことを実際に体験する効果はあるようです。

 

・板書とスライドの両立はどの講義でも悩ましい問題だと思いますが、私の場合は古い型のAirPen(製造終了)を使ってA4の紙に板書するモードとスライドによるプレゼンテーションを切り替えて使っています。切り替えが速いとノートを取るのが間に合わないようですが、板書した内容は講義後にPDF化して配布しています。また、出席票に書いて頂いたコメントや質問を次回の講義の最初に紹介することで、質問のフォローと知識の共有を行っています。

 

・座学の講義の補助資料として、講義に絡めた色んなニュース記事を使います。例えば、家計調査報告の話(平均、中央値、確率分布)、ワールドカップの話(t検定、χ2検定)、ポケモンの話(クラスタリング)、R-1やM-1グランプリの話(クラスタリング)、AIがスーパーマリオなどのゲームを学習してクリアする話(遺伝的アルゴリズムとニューラルネット)、他にも医療とAIなど、講義内容と実生活との関りが実感できる話を紹介しています。ワールドカップやポケモンやM-1の話は、実習用のデータを作成して講義用のページからダウンロードできるようにしているので、その場で実習が始まります。

 

・Rについては、受講者にはRStudioの使用を勧めていますが、プロジェクタに映すと字が小さくて読めないので、R console(RGui)を使っています(フォントサイズは24~28ポイントくらい)。教える分にはこの方が便利なことも多いです。

 

以上、御参考になれば幸いです。なお、平成31年度からは新しくできた⽣命理⼯学類において2コマ連続の演習に拡⼤して開講する予定です。

金沢大学 バイオインフォマティクス研究室
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