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授業紹介

流れと渦を科学してコントロールする流体工学

 風の流れ、河の流れ、流れには様々なものがあります。優雅に流れているように見えますが、実は法則に基づいて説明できる運動とランダムな運動とからできています。 航空機の離着陸のときには空気の流れを完全にコントロールしなくてはなりません。自動車や自転車が風を切って走るときも流れは人の支配下にあります。そこでは流れの法則に従って運動する部分が利用されます。ナビエ・ストークスの方程式、これは賞金100万ドルがかかっているミレニアム懸賞問題の一つですが、流れを支配する方程式です。講義の中ではこの偏微分方程式を導き、理解し、ある条件下において得られる解を講義します。20世紀に人類を月まで運べるようになった技術の根幹である部分の知恵を理解することが未来へのモノづくりには欠かせません。

 ランダムな運動は乱流と呼ばれる現象から生み出される渦がもたらします。台風の時、突風が襲い、人家が破壊されることがありますが、その原因は乱流が造り出した渦によるものです。乱流と渦は至る所に発生し、安定な流れを求めるのであればこれを予測し、コントロールしなくてはいけません。乱流と渦の役割は悪いことばかりではありません。実は航空機が飛ぶには渦が必須なのです。クッタ・ジューコフスキーの定理は渦が揚力を与えることを説明したものです。航空機に応用されているフラップ、これは渦とこの定理から提案され、すべての航空機で使われています。ロケットエンジンで音の速度を超える時、野球、バレーボール、サッカーのボールにみられる変化球、吹奏楽器などの音の源、渦の役割は多岐にわたります。

 流れを科学する、流れは人の周囲に常にあり、規則的な部分やランダムな部分がありますが、流体工学を用いて理解し、コントロールすることができます。重要な法則を解説し、例題を解くことでそれらを使えるようになるように講義を進めています。流れを理解する学問には未知の部分が多く、研究することが山ほどあります。今の理解を学んだ基礎力は将来の研究に結びつくことであり、渦を制した鳥のように飛行できる乗り物を創造し、現実のものにする力の源になります。

山口大学 工学部
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