熊本大学工学部情報電気電子工学科の2年次で開講している「デジタル信号処理第一」は、1学年を2クラスに分け、2名の教員が講義を行っています。講義では、指定した教科書に加え、全学利用のeラーニングシステム上に毎週の講義内容に対応する教材に加え、講義後に受験する小テストを準備しています。この小テストは最大5回まで受験できるため、講義中に理解が十分でない項目については、教科書やeラーニング教材を復習した後、再受験が可能です。この小テストは、理解度を測るためではなく、学生自身が自分の理解を確認しつつ講義を受講できるようにするもので、多くの学生が期限内小テストで高い得点を得ています。
eラーニングの教材は、動画やアニメーションなども活用しています。右の傘を回す動画を再生してみてください。回転の中心周辺を見ていると、傘が最初反時計周りだったものが、回転が速くなると回転方向が逆転し時計周りになっているように見え、その後また元の反時計回りに見えるようになります。一方、傘の周辺に取り付けた赤いリボンに注意をむけますと、ずっと反時計回りに回転していることがわかります。これは、動画が1秒間に30枚の静止画の組み合わせでできているため、 実際の傘が回転している状態を表す“信号”を正確に表現できなくなり、エイリアスという現象が生じてしまいます。身近なところでも、高速で回転する物体をスマートホンなどで撮影すると、このような現象が確認できます。デジタル信号処理の講義では、日常で利用するデジタル信号の取り扱いの基礎を、現象を体験しながら数式に基づく議論を行っています。
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