トップページ > 授業紹介 > 機械解剖実習

授業紹介

機械解剖実習

 機械工学類では専門科目への導入が重要課題であるととらえ、「機械解剖実習」を2年生前期に開講している。週1回2時間15分×15週間で約10名×8班でスクータを分解して組み立てる実習であり、入学後の早い時期に機械に触れさせる。総括的な目標は機械工学への導入であるが、具体的な内容は多岐に渡っている。さらに総合的な教育効果を目指して、共同作業、班長制度、危険予知訓練、管理作業など、実習作業を通じた多様な教育も学習目標に掲げている。2名の教員、4名のTAが指導し、ほぼ完全に分解し、組み立てている。概要は下記のとおりである。

(1)実習開始:コンセプトの説明や工具レクチャを行い、スクータや物品を配布する。分解・組立作業のための特別な手順書は用意せず、スクータのサービスマニュアルとパーツカタログを利用して、学生が考えて作業を進めるように指導している。

(2)分解作業:分解作業は5回の実習で行い、スクータは約250のパーツ群に分解される。分解時には全てのパーツに分解順番カードを添付し、組立時の便宜を図っている。また、破損部品はパーツカタログで調べて部品請求伝票を記述させるなど、部品管理の徹底を行っている。学生には、必要に応じて作業メモを記述し、画像で記録を残すように指導している。

(3)部品計測:分解終了後は、クランクシャフト等の寸法測定と簡単なスケッチ製図を行う。学生はクランクシャフトやピストンの高精度な寸法を知り、工業界の加工技術を認識する。

(4)組立作業:組立作業は6回の実習で行う。組立作業では様々なトラブルに苦労するグループも多いが、自分達で考え、徐々に組み上がって行くスクータにより、学生の喜びは日を追うごとに膨らんでいく。

(5)車検:最後にランプやセルモータ動作などの車検を実施する。完全に分解し、スクータ完成にたどり着いた学生の充実感、達成感、喜びは非常に大きい。

(6)提出物:実習を通しての提出物は「分解を終了して」「計測結果、スケッチ製図」「特別講演感想」「実習を終了して」のレポート4編、および「班長報告書」である。

 以上、本実習は、専門科目への導入のみに留まらない総合的な教育効果をもたらす機械工学導入科目であり、ほとんど機械に触れた経験のない学生にとって新鮮な体験となっている。本実習が起動源になり、学生達の勉学意欲が向上することが指導教員の願いである。

金沢大学 理工学域機械工学類
※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。
このサイトは、国立大学55工学系学部長会議が運営しています。
(>>会員用ページ)
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。
これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。