実験用の回路を作製している様子
研究室で駅伝大会に参加
国際会議での懇親会の様子
私は電気電子工学専攻の修士2年生で、パワーエレクトロニクス技術の一つであるスイッチング電源(パソコンなどの電子機器に搭載され、安定した直流電力を供給する装置)の小型化を目指した研究に取り組んでいます。
私の1日は、研究が中心で1日の大半を研究室で過ごしています。私の所属する研究室には、学生が30人と先生方が10人ほどおり、色々な考えや意見を持った方達と日々関わり合いながら研究生活を送っています。研究と聞くと、実験室に閉じこもって一人で黙々と作業をするイメージを持つ方もいるかもしれませんが、意外にも研究は人とのコミュニケーションをとりながら進めるものだと感じています。私の研究室には、週に一度、研究室の先生と学生が全員参加し、研究の進捗状況を報告する会があります。そこでは、進捗を一方的に報告するだけでなく、研究成果への意見交換や今後の研究の方針の決定などを行い、情報の共有を行っています。思うような研究成果が得られず、行き詰った時は研究室の仲間や先生からの意見をもらい解決のヒントを得ることもあります。また、研究の成果を発表する機会として国内・国際学会(会議)があります。国際会議では、世界的なレベルの技術者たちと英語の報告の発表を通して議論を交わすことができ、自身の研究分野の動向を把握し、グローバルな視野と国際感覚を養うことができるチャンスの場です。私は、英語での議論は特に得意という訳ではないですが、伝えたいことを中学英語のようにシンプルで簡単な言葉で表現し、それでも伝わらない時は紙に図やイメージを描いたり、ボディランゲージで伝えたいという熱意をもって相手と接することで満足のいく議論ができることを体験しました。
このように、研究室の仲間や先生、たくさんの技術者と関わりながら研究に取り組む日々を送っています。
研究成果を得るためには、実験やシミュレーションを行います。私は、実験を行うために、実験で用いる回路(実験機)を自分で設計し、部品の選定、部品の接続を行い、そして実験機を動かすプログラムの製作をします。実は、この実験までの準備が実験の時間より多く掛かっていたりもします。いざ、実験しようとする時はうまくいかないことが多く、設計をやり直すこともありますが、自分で一から設計し、思うような結果が得られたとき非常にやりがいを感じます。私は実験機を作製するとき、教科書や関係する論文を読み基礎を抑え、その分野に詳しい先生の意見を聞き知識を深めた上で作製に取り組んでいます。基礎を抑えると「今、何が問題になっているのか」と新たな問題点にも気が付くことができ研究の内容を更に深めることにも繋がります。このことは、普段の生活にも共通しており、基礎を土台とすることで新しいことを発見し、挑戦していけるのではないかと思います。
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