秋田大学国際資源学研究科資源開発環境学専攻に所属する修士課程1年です。
所属名に資源が入っている通り、国際資源学部・研究科は「資源」を対象としています。資源と言っても、銅や金、アルミニウム、石灰石、ダイヤモンドのように材料として用いられる鉱物資源、石油や天然ガス、石炭などのようにエネルギー源として利用されるエネルギー資源、この他にも水資源を含み幅広いです。所属する資源開発環境学専攻はこれらの資源をどのように開発するか、どのように処理するのか、工学的な問題を扱う専攻です。本学部・研究科の独創的なプログラムに海外資源フィールドワークがあります。資源に関連する最新の実情について、海外の資源国に約2週間~4週間滞在・調査し、当該国の企業や大学、研究所等で実際の資源に関わる現場で学ぶことを目的とした学部3年次の実習型プログラムです。私も、学部3年次の時に中央アジアのウズベキスタン・カザフスタンに渡航しました。海外の資源開発のダイナミックさに衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。
一日の生活について、修士課程という事もあり、平日は授業以外のほとんどの時間を研究室で過ごしています。所属する研究室に何時から何時まで在室する必要のある時間、所謂コアタイムはありませんが、自主的に13時から19時は研究室に在室するようにしています。土日祝は、平日の生活とメリハリをつけるために、研究の事を考えないようにして休養や気分転換をしています。研究室では、先述の資源のうちの銅や金、アルミニウムなどの金属資源に関係する研究を行っています。一般的に、金属資源開発は、資源が存在する場所を探す「探査」、鉱山から資源を取り出す「採鉱」、取り出した資源から不要な部分を取り除き濃縮、精製する「選鉱・製錬」のプロセスから成り立ちます。この一連のプロセスの中でも「採鉱」に焦点を当て、「情報工学」を用いて「採鉱」を高度化する研究を行っています。具体的には、機械学習による穿孔機械のドリルビット早期異常診断や3次元写真測量法による岩石の3次元計測システムの開発などを行っています。最後に、現代において、鉄や銅、リチウムといった金属資源は自動車のバッテリーやスマートフォンなどに使われており、私たちの生活に欠かせません。しかしながら、日本からはこのような金属資源は産出されないため、金属資源開発の主舞台は海外です。だからこそ、日本で出来る事を研究活動の中で常に模索し続けていきたいです。
この寄稿が何かしらの一助となれば幸いです。
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |