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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

 

溶液からガラスを作ろう!

 
2012年12月7日
神戸大学 海事科学部

窓ガラスなど私達の身近にあるガラスは、高い温度で原料となるケイ砂、炭酸ソーダ、炭酸カルシウムなどを混合し、加熱して溶かすことにより作製されます。
異なった作製方法として、溶液から化学反応を利用してガラスを低温で作製するゾル−ゲル法があります。
ゾル−ゲル法よるガラスの作り方を説明します。

用意するもの

テトラメトキシシラン/水/酸(硝酸か塩酸を数滴)/ビーカー(ガラス瓶でも可) /かき混ぜる器具(マグネチックスターラーなど)/アルミ箔/プラスチック製容器(タッパーやテフロンシャーレなど)


作り方

1

水に酸を数滴落とし、テトラメトキシシランと共にマグネチックスターラーなどを用いてかき混ぜます。

2

最初は油滴状になりますが、すぐに透明な状態になります。十分にかき混ぜて、透明な状態になってから、インクなどで色を付けることもできます。

3

かき混ぜるのを止めて、タッパーやテフロンシャーレなどの容器に流しこみ、穴をあけたアルミ箔で蓋をします。

小さじ一杯分のホウ砂をお湯で溶かす

4

そのまま、数日置いておくとガラスになります。乾燥器など一定温度に保てる器具がある場合には、40〜50℃程度にしておくとガラスになる時間が早くなります。ただし、ゆっくり時間をかけてガラスにした方が割れは少なくなります。

2の容器に3の液体を割り箸でかき混ぜながら少しずつ滴下する

※画像をクリックすると拡大写真がご覧になれます。

原理

テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)は、水と触媒(酸またはアルカリ)がある時に右図に示すように加水分解・重縮合反応により石英ガラスと同じ-Si-O-Si-の化学結合を形成します。この反応により、ガラスとなります。

反応

もう少し、反応を詳しく見てみると、まず以下の反応が起こり、
nSi(OCH3)4 + 4nH2O → nSi(OH)4 + 4nCH3OH
このような反応によりできたSi(OH)4が、
nSi(OH)4 → nSiO2 + 2nH2O
この反応でガラス(SiO2)となります。全てのSi-OH(シラノール基)が反応するわけではないため、室温などの低い温度で作製したガラスには多くのSi-OH(シラノール基)が残っています。さらに高い温度で加熱することにより、SiO2となります。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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