2026年10月2日
高校生の頃、私は国語が壊滅的に苦手な一方で、化学が好きでした。また、もともと医療にも興味がありましたが、医師として治療に携わるというよりも、新しい治療法などを生み出す研究がしたいという思いがあり、理系の道を選びました。
大学では生命系の分野を学びたいと考え、生命工学科に進学しました。生命科学から医療につながる研究まで幅広く学べることに魅力を感じたことが、この学科を選んだ理由の一つです。入学当時は「医療や治療法に関わる研究ができたらいいな」という漠然とした思いはあったものの、具体的に何を研究したいのか、将来何をしたいのかまでは決まっていませんでした。
現在、私はミトコンドリアについて研究しています。ミトコンドリアというと「細胞の中でエネルギーをつくる小器官」というイメージを持つ人が多いと思います。私自身も以前はその程度の認識でした。しかし、勉強や研究を進めるうちに、ミトコンドリアはさまざまな生命現象や疾患に関係しており、想像していた以上に奥が深く、今後の医療への応用にも可能性を秘めていることを知りました。
現在の研究では、血流が一度途絶えた後、再び流れ始めることで組織にダメージが生じる「虚血再灌流障害」に対して、ミトコンドリアがどのような効果をもつのかを調べています。研究の面白さは、「こうしたらもっと良くなるかもしれない」と自分で考え、実際に試すことができるところです。もちろん、何をしてもうまくいかず、失敗が続くこともあります。それでも、自分で考えた方法を試し、その結果を一つずつ確かめていく過程に研究の面白さを感じています。
卒業後は大学院に進学し、引き続き生命工学を学ぶ予定です。将来については、実は今でもすべてが明確に決まっているわけではありませんが、医薬品メーカーなどで研究職に就きたいと考えています。せっかく理系に進んだからこそ、専門的に学んできた知識や経験を生かし、理系だからこそできる仕事に挑戦したいと思っています。
高校生の頃の私も、具体的に学びたい学問、やりたい研究が決まっていたわけではありません。それでも、そのとき興味を持ったことや、目の前にあることに取り組んでいくうちに、新しい興味が生まれ、今では研究を楽しんでいます。将来を最初から完璧に決める必要はないと思います。進路に迷ったときは、自分が「やってみたい」と感じる方を直感で選んでみる選び方もいいと思います。この記事を通して、少しでも理系や研究の世界を身近に感じてもらえたら嬉しいです。

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