2026年8月28日
私のテーマは、福島県の中上流域を対象に耕作放棄地の転用方法としてEbA(生態系を活用した気候変動適応策)に貢献できる湿地化領域を検討することです。
本研究の目的は、地域特性を踏まえた高度土地利用に向けた水循環システムの健全化の総合評価、およびEbAとして有効な湿地プロセスの構築です。福島県では人口減少や少子高齢化に伴い耕作放棄地の面積が全国的にも上位を占めています。この課題への転用策として太陽光発電パネルの設置が進められていますが、景観への不満など地域での苦情が実際に生じています。
そこで本研究では、地域環境に配慮した新たな土地利用策としてEbAに基づく「湿地化」に着目しました。具体的には、耕作放棄地を抽出し、土壌や地形といった環境条件を考慮して湿地化ポテンシャルを評価しました。また評価を精緻化するため水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)に搭載されたセンサーから得られるデータを利用して、水田と耕作放棄地の乾燥前後の土壌水分量の変化を解析しました。この解析結果は、湿地化する上での性状の把握,改良や管理の方法の誘導に必要な成果になります。水田と耕作放棄地の土壌水分量より、衛星画像上では両者とも乾燥状態で概ね0.40m/m以上あり(砂壌土・壌土の飽和水分率0.40-0.48m/mを基準とする。)、改良を最小限にとどめて湿地化できる結果を得ました。両者を比較すると、耕作放棄地の方が土壌水分量はやや低い結果を示しました。
この結果は、水田では代掻きにより水を表層に溜める働きが生じるのに対し、耕作放棄地では長年代掻きが行われていないため水が抜けやすくなっていることを示唆しています。耕作放棄地では、自然になじむまで適切な管理(代掻き等)を行うことで相応に湿地化の性能が向上する見込みです。しかし、管理を継続するために必要な管理人口の規模や、湿地の地域に与える効用の具体値は不明です。
今後は、湿地化した際の便益の定量化やクレジット化を通じた地主への経済的還元策を検討し、EbAへの貢献および健全な水循環システムの構築を進めていく予定です。


| 将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 環境を専門とする建設コンサルタントを目指しています。 |
|---|---|
| 工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 高校生の頃から考えていました。 |
| 工学系への進学理由は? | 地球環境コースで環境について学ぶためです。 |
| 大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 水循環に関する授業があること、国公立であることが決め手です。 |
| 大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 環境!特に耕作放棄地の転用方法について研究してます。 |
| 女子が少なくて困ったことは? | 女子の割合が増えてきて,困ったことはありません。 |
| 文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 数字を多く扱うので、研究では根拠を述べやすい点です。また、研究では実験や解析を行う点です。 |
| 本音で言うと、文系タイプ?理系タイプ? | 英語が苦手な理系タイプです。 |
| ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | 分からない問題は理解できるまで先生に聞きに行っていました。 |
| 今一番興味があることは? | おいしい食べ物を目当てに買い物することです。 |
| 工学部に来て大変なことは? | 1.2年生の頃は授業が多いためテストが大変でした。答えを出すだけでなく、なぜこの答えになるかを導かないといけないことです。 |
| 工学部に来てよかった事は? | 理系の中でも幅広い分野を学べるので、1つの物事を1視点で考えるのではなく、幅広い視点で考えることが出来ることです。 |
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