2019年11月15日
皆さんは今どんなことに夢中になっていますか。小さなことでも夢中になっていることが大学の勉強に繋がるきっかけになるかもしれません。
私は小さい頃からリフォーム関係の某テレビ番組に夢中でした。ボロボロで、暗くてジメジメした家があっという間に、明るくて開放的で、家族が一つになれるようなあったかい空間に変化していく過程を見ることが好きでした。番組が終わった後、もし自分の家だったら、この壁をなくして、ペンキも塗って…と妄想の世界に入っていました。そして、高校生になって自分の将来について考えた時、実家をリフォームできるような仕事に就きたいと思い、建築を学ぼうと決意しました。
建築学科がある大学の中から、筑波技術大学を選んだのは、他の大学に比べて情報保障の環境が整っていたからです。聞こえない私にとって、好きな勉強をすることよりも、「情報保障の環境が整っていること」方が重要なポイントでした。なぜなら、情報保障が整っていない環境で勉強する大変さを知っていたからです。筑波技術大学では、情報保障が整っている環境の中で、夢中になれそうな建築の勉強もできることがわかり、この大学に決めました。
大学に進学後、やっぱりこの大学に入ってよかったと思うことは、やはり情報保障が整っているために、聞こえないことについて悩むことが少なく、自分の好きなことに打ち込めることができたことです。特に私は理系科目が苦手だったので、数学や物理、力学の授業に苦戦しましたが、先生とスムーズにコミュニケーションが取れるため、納得できるまで質問し、勉強することができました。そして、大学の同期や先輩たちも手話を使ってコミュニケーションするため、(始めは手話ができなくても、一緒に勉強したり生活する中で自然に覚えていきます。)勉強を教えてもらったり、悩みを相談し合ったり、建築について語り合ったりできる仲間ができました。それは大学を卒業した今でも続いています。
そして、大学1年の時に参加した米国研修で、ろう者のための空間デザインDeafSpace Designに出会いました。その時私は、DeafSpace Designを学べば、これから聞こえない建築家として、より多くのろう者の生活を支えることができるかもしれないと思い、卒業後に米国に留学しました。高校生の頃では、留学するなんて考えてもいませんでしたが、このように大学では、自分が夢中になれることを学ぶだけでなく、自分では思ってもいなかった新しい知識やきっかけに出会える機会もたくさんあります。是非皆さんも自分が夢中になっていることについて大学で勉強してみてください。
将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | ろう者の気持ちに寄り添えるような建築家になりたいです。 |
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工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 小学生の頃からリフォーム関連の番組を見ており、建築家ってかっこいいと思い続けていました。実際に大学で建築を学ぶと決めたきっかけは、高校2年生の時に見に行ったオープンキャンパスです。 |
大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 聞こえない学生のための情報保障が整っていたことです。 |
大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 建築です。特に音環境やCAD、BIMの勉強に関心がありました。 |
入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 元々文系だったので、工学部で勉強できるか不安でした。実際に大学に入ってみると、頑張って授業を受けているうちに自信がついてきました。 |
男子が多くて良かったこと、困ったことは? | スポーツ関係の授業では、力の差があり怖いと感じることがありましたが、それ以外は特に問題はありませんでした。みんな気さくでいつも仲が良かったです。 |
理工系で就職は有利だと思いますか? | 専門的な知識はすぐに身につかないため、大学でしっかりと勉強すれば強みになり、有利になると思います。 |
文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 理工系の大学だったので、文系の人との違いを実感する機会がありませんでした。 |
本音で言うと、文系タイプ?理系タイプ? | 元々数学も苦手な文系タイプでした。 |
高校時代に理数系の科目は得意でしたか? | 理数系の科目は全て苦手で、歴史や地理といった科目が得意でした。 |
高校時代の苦手科目は? | 化学、物理、数学です。 |
ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | 数学は、わからないところがわからないといった状況だったので、分数の勉強から始めました。少しずつわからないところがわからない状況を無くしていくことが大切だと思います。 |
今一番興味があることは? | 海外留学です。元々、ろう者のための空間デザインについて勉強するために、米国留学していたのですが、他の国の現状も知りたいと思っています。 |
工学部に来て大変なことは? | 元々文系だったので、物理や構造力学の勉強が大変でしたが、親身になって教えてくれた同期・先輩・先生方のおかげでなんとか理解することができました。 |
工学部に来てよかった事は? | 自分の考えを作品として作り上げる技術を身につけれるのはとてもワクワクします。この大学は学生数は少ないけど、その分最新の技術に触れる機会がたくさんあるので入学して良かったです。 |
掲載大学 学部 |
筑波技術大学 産業技術学部 | 筑波技術大学 産業技術学部のページへ>> |
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |