私は宇都宮大学工学部の4年生です。今年から土木材料研究室に所属し、主にコンクリートの自己治癒性状について研究しています。 私たちの学科では、1年は高校の授業を専門分野に特化させた講義(物理→構造力学など)を受け、2年・3年と学年が上がるにつれ設計や実験の授業が増え、より実践的で、ものづくりや研究に近い講義を受けます。そして4年になると今までの生活とはガラッと変わり、講義を受ける時間が少なくなり、自分の所属する研究室に通うことになります。
研究を進めるにあたり、研究計画は基本的に自分で決めます。実験の内容、方法、日程等を計画し、実施します。4年生になっていきなり自由になるため、初めは何をすればいいかわからず先生や先輩に頼ってばかりでした。しかし、研究の進め方や計画の立て方がわかってくると、自分で考えて行動できることがとても楽しく、やりがいを感じられるようになりました。
また、研究室での活動は同じ学科でもそれぞれの研究室によりまったく異なります。私の所属している研究室では、自分の研究のほかに研究室全体で行うイベントが多く、専門分野にいながらも視野を広げる機会があり、とても面白く勉強になります。今年の夏はコンクリートカヌー大会に研究室で参加しました。コンクリートカヌー大会とは、土木分野を専門とする大学生・工業高校生・高専生がコンクリート材料で作製したカヌーの大会です。私たち4年生が中心となって話し合い、設計の方針を決定し、各自の研究との両立ができるよう計画を立てました。この活動を通して、チームでものづくりをするときの工夫点や自分の立ち回り方など、ひとりで研究しているだけはわからないことを学ぶことができました。また、院生の先輩方と相談しながらものづくりをすることにより、技術面でもとても成長できたと思います。
私にとって工学部とは、主体的にものづくり・研究ができる環境だと思います。しかし、自由である代わりに自分で考え行動しなくては何もできないまま終わってしまいます。この魅力的な環境を生かすためには、まずは自分のやりたいこと、つくりたいものをよく考えることが重要です。既存の方法を学ぶことも大切ですが、それにとらわれず新たな方法をつくり、目標を成し遂げるため試行錯誤できるところが工学部の面白さだと感じています。
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