「なぜ」に答える3つのヒント |
事象が起こった時に、それは「なぜ」起こったのかと考える。あるいは、自発的に行動を起こそうとした際に、自分は「なぜ」それを行うのか、といった疑問をもつ経験をしている人は多いでしょう。
現在、大学院1年生として研究している身として、学部4年間で学んだことを3つ共有します。これら3つの話は、上記の「なぜ」に解答を与えるヒントだと感じています。
最初の話は、HOMEについてです。「なぜ」と質問された時に、どのように対処しますか。答えた場合、その解答には何らかの論拠が付随しています。この論拠を要素とする集合がHOMEです。例えば、大学では、基礎理論の中でも無意識に論拠を要求していました。しかし、それが意識的になったのは、専門性を帯び始めた頃からでした。研究室にきてから現在進行形で基礎の習得・理解、すなわちHOME確立を重視しています。HOMEの確立は、自信を与え一貫した人間になることと同値であり、自分を信じられる根拠を与えると考えています。
2つ目の話は、言語についてです。点Aと点Bを繋ぐには線が必要です。このため、点Aを人とみなすと、線は言語になると考えています。一方、点Bが人の場合、言語は日本語、英語、gesture等であり、点Bが自然である場合、言語は数学となります。先のHOMEの下で、相手を認識し適切な言語を選択する能力を身につけることにより、自分と他を繋ぐ有効な線を取得することができるのです。大学では、多分野との交流により多くの線を得ることができます。
3つ目の話は、価値のある人間についてです。自分の価値を決めるのは誰でしょうか。答えは、他人です。他人のニーズに合う人間になれということです。一聞すると、イエスマンになれという点で、HOME確立と相反するように感じるかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。D・カーネギー著「人を動かす」の一節に、「人間は例外なく他人から評価を受けたいと強く望んでいるのだ。この事実を、決して忘れてはならない。」とあります。つまり、他人のニーズに合う人間になるよう努力することは、自分の欲も満たし活力を与える一因となるのです。
私は、以前のFacebook社のモットー”Move fast and break things。”が現代の価値を示している一つだと感じています。失敗しなければ、あなたはベストを尽くしていないという意味です。スピーディーに変動する社会のニーズに合うために、この言葉を贈ります。
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