私は大学院修了後、鉄鋼メーカーに入社しました。主な業務は、現場への製造指示の作成や進捗管理に加え、安全性および生産効率の向上を目的とした設備投資の検討です。
製造現場では、多くの工程や設備、人が関わっており、単に製品をつくるだけでなく、「安全に、安定して、効率良く生産できる状態を維持すること」が重要になります。そのため、現場の作業者とコミュニケーションを取りながら、設備の課題や改善点を把握し、必要に応じて設備改造や新規投資の検討を行っています。
大学院では、機械加工に関する研究に取り組んでいました。工具摩耗という現場で発生する課題に対し、原因を分析し、実験を重ねながら最適な条件を探っていました。
現在の業務でも、「現象を観察し、原因を考え、改善策を検討する」という進め方は共通しています。研究で培った論理的に考える力やデータを基に判断する姿勢は、仕事に活かされていると感じています。
私は、「ものづくりに携わる仕事がしたい」という漠然とした思いから工学部へ進学しました。学生の頃は、自分が将来どのような仕事をするのか、大学で学ぶことが社会でどのように役立つのかを具体的にイメージできていませんでした。
しかし、実際に社会人として働き始めると、大学院での研究で培った論理的に考える力や試行錯誤を繰り返しながら最適解を見つける姿勢はもちろん、アルバイトや部活動で身につけたコミュニケーション能力や周囲と協力して物事を進める力も、日々の業務で大いに活かされていることを実感しています。学生時代には何気なく取り組んでいた経験が、今では自分を支える大切な力になっています。
学生のうちは、社会人として働く姿を具体的にイメージすることは難しいかもしれません。しかし、どんな経験も決して無駄にはならず、将来どこかで必ず自分の力になります。ぜひ学生のうちに、研究や授業だけでなく、アルバイトやサークル活動など、さまざまなことに積極的に挑戦し、自分自身の強みを見つけてみてください。
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