わかないことを人に尋ねるって案外恥ずかしいことです。でも、尋ねて解決することで無駄に時間を費やすことなく先に進ことができます。
私は、学部生の時は亜臨界水を用いた抽出実験を、院生の時は超臨界二酸化炭素+水の混合溶媒を用いた抽出実験を行っていました。今回は学部生時代のお話となります。ある時、管内の流速を計算で求めることになったのですが、亜臨界状態、つまり高温高圧状態の水は密度が変化するのでそれを考慮した計算が必要でした。しかし、いくら探しても計算方法がわかりませんでした。そこで、先生に聞くことにしましたが、正直恥ずかしかったです。でも、ここで止まっても時間が無駄になるだけだと思いました。とても恥しかったですが先生の部屋へ尋ねたところ、経験豊富な先生がどのような計算方法で、どうしてそうなるのか丁寧に教えてくださり、無事に解決することができました。もし、先生に尋ねるということをしなかったらひたすら悶々と考えてしまい時間を無駄にし、実験が先に進まなかったと思います。
社会人にとって時間は貴重であるため、社会人となった今でもわからないことはすぐに聞くということを心がけています。現在は下水処理場の機械設備工事に関する計画を行っている部署に所属しています。業務内容としては、機械設備に対して補修や更新の提案、特に更新については機種の選定や容量計算等をお客様に提案する活動を行っています。また、案件が公告された際には、営業や実際に工事を行う部署と一体となり入札に参加できるよう最適な価格の積算をしています。大学時代学んできた内容とは異なる分野のため、わからないことが本当にたくさん出てきます。この機械は何?役割は?どういう構造してるの?等々。その中で調べて解決できることはすぐに調べて解決しますが、調べてもよくわからないということもあります。その場合は、色々な経験を積んでいる先輩方に聞いて早めに解決するようにしています。結果、無駄に悩む時間が少なくなり、業務をどんどん進めることができます。
皆さんもわかないことに直面したら「分からない」と放置せず、恥ずかしくても周りの人に尋ねてみてください。必ず解決するすべを教えてくれます。そしたらさらに先に進むことができるようになりますので、ぜひ心がけてみてください。
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