産業技術プロジェクトAの授業では、つくば市職員対象のユニバーサルデザイン研修の「聴覚障害者とのコミュニケーション体験講座」に関する企画・実践を行っています。聴覚に障害のある学生だけが在籍している産業技術学部の選択科目で、産業情報学科・総合デザイン学科を問わず受講できます。
この授業では、「聞こえないとはどういうことなのか?」「聞こえない人とどうやってコミュニケーションをとればよいのか?」について、聴覚障害学生が自らの障害に向き合い、どのように伝えればわかってもらえるのかを真剣に悩み、話し合い、体験講座の内容を創っていきます。また、"聴覚障害の先輩"であるつくば市聴覚障害者協会の方々にも協力を依頼し、アドバイスのみならず当日の講座にもご参加いただいています。講座当日は、50分の講座を3回3グループに対して実施し、聞こえないことについての基礎知識の説明、口の動きの読み取り体験、手話通訳などの情報保障の説明、コミュニケーション体験の内容を実施し、終了後にアンケートを行いました。振り返りの会ではアンケート結果や相互の良かった点反省点などについて話し合い、PDCAサイクルの一端を学んでいます。
学生達が将来社会に旅立ったとき、自らの障害を周囲に説明して理解を得、かつ周囲とコミュニケーションを行って協働する能力が求められます。一方で、障害や障害者に対する理解はなかなか進まない現状があります。この授業では、地域の聴覚障害者と連携して、聴覚障害学生が自らの障害と向かい合い講座内容を創り実践することで、つくば市職員の障害理解を促進しています。このようなユニバーサルデザイン研修を行っている自治体は他にはなく、本学の学生の育成と地域に対する社会貢献に資する、本学ならではの特色を発揮した授業であると言えます。
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