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授業紹介

情報技術者になるための重要なステップとしての「ソフトウェア演習II」

 京都工芸繊維大学工芸科学部情報工学課程では、将来の情報技術者を育てるという観点から、充実したプログラミング演習を準備しています。今回紹介する「ソフトウェア演習II」は2回生の前期に行われる演習で、C言語を用いて代表的なアルゴリズムを実装していく課題を中心に構成されています。コロナ禍以前は情報工学課程の計算機演習室を使った演習でしたが、コロナ禍を経て学生自身が持ち込むPCでも演習ができるように環境を整備したため、各自が課題に取り組みやすい環境を選択できます。演習ではアルゴリズムとデータ構造を実際に実装するための課題が週に1題ずつ提示され、それを締め切りまでにプログラムとして実装して提出することを繰り返します。雛形がないプログラムを1から作成する経験をできるだけ多く積めるような課題を提示しています。また、課題によっては、実装したプログラムに大量のデータを入力して動作時間を計測するものもあるので、20分〜30分の時間をかけて実行時間のデータを収集しなくてはなりません。このような演習を通じて、遠大な処理にはコンピュータでもそれなりに時間がかかることを体験できるようになっています。

 学生たちの理解が深まるように、疑問を解決しやすい仕組み作りに力を入れている点もこの演習の特徴です。教員やティーチングアシスタントに授業中に直接質問できるのはもちろんのこと、Webでの質問管理システムも試験的に運用しています。学生たちの質問に対して教員は、できるだけ答えそのものではなく、ヒントを出して自力で解決できるように心がけています。

 こうした演習の経験を通じて、1からプログラムを作成しそれを動作させる楽しさや、プログラムで発生するバグを修正する難しさを同時に学んでいくことができることを期待しています。この演習での内容は後の演習科目での基礎になるだけではなく、研究活動や開発活動をする上でも大事な基盤になります。後々、この演習で学んだことを時々思い出してもらえると幸甚です。

京都工芸繊維大学 情報工学課程
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