クランク機構とは回転運動を直線・揺動運動に、または直線運動を回転・揺動運動に変える仕組みのことです。例えば実際のキツツキのように木をつつくおもちゃを作るとします。電気を使って動かす場合、基本的にモーターを使うことになります。モーターは電気を流すと回転しますが、キツツキを直接モーターにつなげても頭を前後させる動きはしてくれません。
ここでクランク機構を使ってみます。下の図の仕組みを使えば、本物のように何回も木をつつくことができます。
このようにクランク機構は運動の向きを上手く変えることができます。
ワイパー…回転運動を揺動運動に変える(てこクランク)
蒸気機関車…直線運動を回転運動に変える(スライダクランク)
エンジン…直線運動を回転運動に変える(スライダクランク)
ショベルカー…直線運動を揺動運動に変える(ベルクランク)
ここでは、ぜんまいを動力源として生み出した回転運動とクランク機構を使って歩く人形を作ってみます。
カッターとキリを使ってプラスチックコップを下のように切る。(色ぺンで横の線も書く)
針金とビーズを使ってクランク部品を作る。
針金はペンチを使って折り曲げる。
はさみとキリを使ってストローを切る。
カッターを使って画用紙を下の形に切る。
カッターまたははさみを使って竹ぐしと割りばしを切る。
割りばしは8cmのものを2本と1cmのものを1本、竹串は7.5cmのものを2本作る。
脚用パーツAの長辺に、テープで竹ぐしを貼る。
ストローにビニールテープで1cmの割りばしを取り付ける。
ストローの根元に、半分に切ったビニールテープ(長さ13cm)を4本用意し、全て巻く。
クランク用のストローの裏に接着剤を塗り、脚用パーツBに取り付ける。テープでも補強する。
針金の短いほうをプラスチックコップの上の穴に差し込む。
針金のフックに輪ゴムを2本かける。コップの片方の穴に8cmの割りばしを刺す。その割りばしに輪ゴムを通してもう一方の穴に通す。
脚用パーツAの短辺の半分のところに印を入れ、プラスチックコップの印に合わせてセロハンテープで取り付ける。
脚を取り付けたストローを下から本体に差し込み、針金の穴に通す。
クランクは、後ろから見て右側になるようにする。
好きな飾りを付けたら完成!
針金の根元を持ち、時計回りに40~60回まわす。
床において手を離す。
このおもちゃは下のように回転運動を直線運動に変えます(スライダクランク)。針金(クランク)を回すとストローが左右に動き、脚をバタバタさせる。
クランク機構は、身の回りにたくさん使われています。皆さんも身の回りのクランク機構を探してみてください!
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