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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

ペットボトル・ハイブリッド・ロケット(PHR)
を作ってみよう!

2017年2月3日
愛媛大学 工学部 機械工学科

(1)ロケットの原理

まずはロケットについて、基礎知識です。

どうして飛ぶのだろうか?

風船が飛ぶのと同じです!-作用・反作用の法則!-

どうして宇宙まで飛べるのだろうか?

燃料だけでなく酸素も積んでいる!

これらを燃焼させ、高温のガスを作り、圧力も増大し、大きな力(推力)を発生する!

(2)ハイブリッド・ロケット

ハイブリッド・ロケットとは?

酸化剤に酸素などの液体(または気体)、燃料にポリエチレン等の固体燃料を用いたタイプのロケットのことです。ハイブリッド・ロケットは、現在化学ロケットとして主流である、液体ロケットに比べて構造が簡単であり、固体ロケットと比べて火薬を使わず安全性が高いなどの利点を持ち、近年、宇宙旅行などへの利用も注目されています。

(3)ペットボトル・ハイブリッド・ロケット(PHR)

身近な材料でハイブリッド・ロケット!

図のように、ペットボトルを酸素タンクに、レジ袋などに用いられているポリエチレンを燃料とし、他にジュースなどの缶と同じ材料のアルミニウム等の身近な材料を用いて、ハイブリッド・ロケットを作ろう!

※共同開発:中原真也@愛媛大、石原敦@埼玉工業大
[特許第5326136号、特許第5927459号]

(4)ロケット組立作業

まず写真に、PHRを作るための部品や道具を示します。

用意するもの

  1. コンパスカッター
  2. ゴム板
  3. カッターマット
  4. 〇リング
  5. 酸素チューブ
  6. 燃焼室
  7. 酸素ノズル
  8. 燃料棒
  9. ペットボトル
  10. 定規
  11. ニクロム&リード線(点火線)
  12. その他工具(スパナ、プライヤー等)、グリス、メンディングテープ、両面テープ、セロハンテープ、軍手
  1. 穴を空けたペットボトルのキャップを用いて酸素ノズルを組み立てます。
  2. 燃焼室および燃料棒に酸素供給用チューブとコイル&リード線をとおします。
  3. 燃焼室を燃料棒へ取り付けます。
  4. チューブを酸素ノズルに取り付けます。
  5. 燃料棒を酸素ノズルへ取り付けます。
  6. 最後に酸素ノズル等を取り付けたキャップにペットボトルを装着すると完成です。

(5)模擬打ち上げ実験!

いよいよ組み立てたロケットをうち上げてみましょう!模擬打ち上げ実験です!

「点火します!3、2、1、イグニッション!」

注意点
  • 燃焼実験時には、ロケットの破損やノズル等からの飛散物があること並びに火災になる可能性がありますので気をつけて下さい。
  • 燃焼後のロケット、特に燃焼室付近は非常に熱くなっていますので、火傷や火災に気をつけて下さい。

(6)グランドでの打ち上げ実験!

ロケットの機体をちゃんと設計してあげれば、いよいよ大空へ、宇宙!?を目指して・・・
「・・・イグニッション!」

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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