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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

風に向かって走る車を作ろう -ウィンドカー製作-

2016年10月24日
秋田大学 理工学部

ウィンドカーとはモーターなどの動力ではなく、風の力で走る風力自動車のことです。風力を利用して進む乗り物にヨットがありますが、ヨットは後方や側面から風を受けて前に進むのに対し、ウィンドカーは正面から風を受けてまっすぐ風上に向かって走ります。前から強い風が吹き付けているのに、どうして車が前に進むのでしょうか。

用意するもの

かざぐるま台紙かざぐるま台紙
車体車体
(片面に接着剤が塗布された発泡スチロール板)
かざぐるまを止めるピン(ワッシャー、ストロー、木ねじ)かざぐるまを止めるピン
(ワッシャー、ストロー、木ねじ)
前輪前輪
風車軸受風車軸受
風車軸受台風車軸受台
駆動ドラム駆動ドラム
軸受けストロー軸受けストロー
風車軸風車軸
駆動伝達用糸駆動伝達用糸

使用する道具

  • カッティングマット
  • はさみ
  • 定規
  • 発泡スチロール専用接着剤
  • カッター
  • セロハンテープ
  • 画鋲
  • マジック
  • ラジオペンチ
  • 十字ドライバー

操作手順

  1. 操作手順

    かざぐるま軸から、かざぐるま止めを一度取る。軸の先端から約1.5cmに接着剤を塗り、かざぐるま止めを接着する。

  2. 操作手順

    かざぐるま止めと軸の先端が平らになるようにうまく接着する。

  3. かざぐるまを作り、かざぐるま止めに接着剤をつけ、かざぐるま軸とかざぐるまを接着する。

  4. 片面に接着剤が塗布された発泡スチロール板から車体を作る。

  5. 回転ドラム

    車輪と回転ドラム(ペットボトルのキャップなど)をつける。

  6. かざぐるま軸受台2枚を接着する。下、前、後ろが平らになるように接着する。軸受台ができたら、前後に1枚ずつかざぐるま軸受を接着する。

  7. かざぐるま軸受台を車体に接着する。接着剤が乾くまで、下から画びょうをさし、補強する。

  8. かざぐるまを車体に取りつける。かざぐるま軸が接着されている側から止めビスをさし、4枚の羽を順番に重ね合わせる。内側からストローをさし、十字ドライバーでビスを風車軸につける。

  9. 軸受にかざぐるま軸を通し、軸と糸をセロハンテープでとめる。軸に糸を巻いていき、糸の反対側の端を駆動ドラムにセロハンテープでとめる。後輪を手で回して、ドラム側に糸を全て巻きつける。

原理

風車はなぜ前方から風を受けているにも関わらず、前に進むのでしょうか。
原理としては、以下のとおりとなります。

  1. 前方からの風で風車が回ります。
  2. 風車の軸の回転が、糸により駆動輪に伝達されます。
  3. 駆動輪は、車を前方に進めようとする方向に回ります。
  4. 一方で車は、風を受けて後ろ向きに押されます。
  5. 駆動輪〜床間の摩擦抵抗力が風の抵抗力に勝ると、車は前方に進みます。

ちなみに、滑りやすい床など摩擦抵抗力が風の抵抗力に負ける場合には、駆動輪は床の上で空転し、車は風に押されて後ろ向きに流されることとなります。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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