溶液からガラスを作ろう! |
窓ガラスなど私達の身近にあるガラスは、高い温度で原料となるケイ砂、炭酸ソーダ、炭酸カルシウムなどを混合し、加熱して溶かすことにより作製されます。
異なった作製方法として、溶液から化学反応を利用してガラスを低温で作製するゾル−ゲル法があります。
ゾル−ゲル法よるガラスの作り方を説明します。
テトラメトキシシラン/水/酸(硝酸か塩酸を数滴)/ビーカー(ガラス瓶でも可) /かき混ぜる器具(マグネチックスターラーなど)/アルミ箔/プラスチック製容器(タッパーやテフロンシャーレなど)
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テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)は、水と触媒(酸またはアルカリ)がある時に右図に示すように加水分解・重縮合反応により石英ガラスと同じ-Si-O-Si-の化学結合を形成します。この反応により、ガラスとなります。
もう少し、反応を詳しく見てみると、まず以下の反応が起こり、
nSi(OCH3)4 + 4nH2O → nSi(OH)4 + 4nCH3OH
このような反応によりできたSi(OH)4が、
nSi(OH)4 → nSiO2 + 2nH2O
この反応でガラス(SiO2)となります。全てのSi-OH(シラノール基)が反応するわけではないため、室温などの低い温度で作製したガラスには多くのSi-OH(シラノール基)が残っています。さらに高い温度で加熱することにより、SiO2となります。
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