ハヤブサは、太陽系の小惑星から土壌などのサンプルを採取して地球に持ち帰るサンプルリターン技術確立をめざして、日本が独自に開発した人工衛星です。地球近くの軌道を公転しているイトカワという小惑星を対象として、日本が世界に先駆けて無人サンプルリターンに挑戦しました。ハヤブサは、2003年に地球を出発し、燃焼効率の高いロケットエンジンであるイオンエンジンや自分で判断しながらの自律航法などの工学技術を駆使して航行を続け、イトカワとランデブーの後、サンプルを採集して2010年に地球に帰ってきました。惑星探査や宇宙開発に必要となる工学技術を実証すると同時に宇宙への夢を与えるプロジェクトといえます。