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私たちの健康は工学の力によって守られていると言っても過言ではありません。ここではその一部を紹介しましょう。ほとんどの人が薬を飲んだことがあると思いますが、AEDや電子カルテなんて言葉は知っていますか?
薬と一口に言っても、風邪薬、目薬、胃腸薬など、その効用によって種類は様々です。
薬を作るには、数多くの技術が必要です。例えば薬の元となる原薬の合成や原薬の製剤化、また製薬の品質や安全性の保証するために、綿密な分析や試験が何回も繰り返されています。それらの技術が全て集結し、皆の健康を支えているのです。
具合が悪くなると、まず体温計を使って熱を測ることが多いと思います。
水銀が熱膨張するのを目盛から読み取る水銀式体温計もあるし、今では電子回路を利用して熱を測定する電子体温計が一般的です。温度の変化により電気抵抗が変化する「サーミスタ」と呼ばれる温度センサー(半導体素子)の特性を利用したものや、人の体の表面から出ている赤外線を検知して熱を測るものなど、色々あります。
血圧を測定することは、人が健康かどうかを判断する基準の一つになります。標準より高すぎても低すぎても良くありません。
動脈をカフと呼ばれるベルトで締め付けた時に発生する音を「コロトコフ音」っていうのですが、これが聞こえるかどうかを利用して血圧を測ります。病院の待合室や一般家庭にも、自動血圧計が設置されていることがありますね。カフは普通上腕部に巻きますが、最近では手首などに巻く小型のものも出てきています。
AEDっていうのはAutomated External Defibrillatorの略で「自動体外式除細動器」ともいいます。心臓に電気ショックを与えることで、心臓が全身に血液を送れない状態を回復する装置のことです。病院外では唯一の応急処置装置です。
このAEDを一般の人々も利用できれば、より多くの人を心臓による突然死から救うことができるかもしれません。
カルテとは、診察の経過などの記録のことです。病院で診察を受けた時、お医者さんが書いている白い紙を見たことがあるのではないでしょうか?
従来の紙のカルテを、コンピュータを使った電子的なシステムに置き換え、電子情報として管理し、データベースに記録する仕組みが電子カルテです。紙のカルテに比べ、なくなったりすることが少なくなり、たくさんのカルテを長い間保管することも簡単になりました。また、いちいち探さなくても、任意の場所でカルテを呼び出して確認することもできます。その反面、セキュリティや金銭面の問題もあります。
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |