トップページ > なんでも探検隊 > まだ知られていない厳冬期の絶景を求めて

なんでも探検隊

まだ知られていない厳冬期の絶景を求めて

2023年9月15日
北見工業大学 工学部 情報フォトニクス研究室

 北海道には、厳冬期に一定条件下でしか観察することができないサンピラー、霧氷、ダイヤモンドダスト、ジュエリーアイスやフロストフラワーなどの自然現象があり、閑散期である冬季観光資源に生かす取り組みが進められています。厳冬期の自然現象のなかには、まだ知られていない隠れた絶景が多く存在しています。私の研究室では、まだ知られていない絶景が、どのような原理で観察されるのか、また、どのような気象条件下で観察できるのかを調べ、将来の観光資源化に生かす研究を進めています。

 図1は、屈斜路湖にできた薄氷を、偏光フィルターを装着したカメラで撮影したものです。薄氷下に湧き出た小さな気泡部分が、黄色や緑色など様々な色に着色されて見えています。これは、氷を透過する際に氷の複屈折により偏光の状態が変化するため、偏光フィルターに通すことで着色が観察できると考えられます。場所によって、氷の厚さや結晶の軸方向が異なることから、様々な色が観察できます。

図1 屈斜路湖の着色する気泡

図1 屈斜路湖の着色する気泡

 図2は、コンピューターによって、多様な条件下で薄氷が何色に観察されるのかを計算した一例です。これは、観察角度53°で0.3mmの薄氷を観察した際に偏光板を回転して観察した場合の計算結果です。湖面に垂直な方向を結晶軸0°として、氷の結晶軸方向を変化させることで、さまざまな色に着色することが分かります。今後も引き続き現地調査やコンピュータシミュレーションを実施し、観光資源としての活用を目指していきます。

図2 着色のコンピュータシミュレーション

図2 着色のコンピュータシミュレーション

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

関連記事

2020-07-03

環境への取り組み

水圏環境における微量金属測定

金沢大学理工学域

2023-09-29

環境への取り組み

カーボンニュートラルに向けたエネルギーシステム研究

横浜国立大学理工学部

2026-01-16

Pict-Labo

発光する分子結晶

横浜国立大学理工学部

2026-02-06

環境への取り組み

ふん尿を環境にやさしく循環させていく技術の研究

東京農工大学工学部

2025-12-05

おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

手のひらのホワイトクリスマス~おうちでできる結晶シリーズ~

京都工芸繊維大学工芸科学部

2025-03-28

Pict-Labo

高速度赤外線カメラで沸騰の熱輸送を視る

九州工業大学工学部

北見工業大学
工学部

  • 先進工学科(データサイエンスユニット)
  • 先進工学科(情報工学・宇宙理学ユニット)
  • 先進工学科(機械システムユニット)
  • 先進工学科(エネルギー工学ユニット)
  • 先進工学科(環境防災・インフラユニット)
  • 先進工学科(雪氷理工学ユニット)
  • 先進工学科(マテリアル・半導体ユニット)
  • 先進工学科(生命化学・食品科学ユニット)
  • 先進工学科(マネジメント工学ユニット)

学校記事一覧

なんでも探検隊
バックナンバー

このサイトは、国立大学56工学系学部長会議が運営しています。
(>>会員用ページ)
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。
これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。