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環境への取り組み

 

植物や微生物が排水をきれいにしながらエネルギー・資源を生産します。

 
関東地区 2014年8月5日
関東地区
山梨大学 工学部

植物や微生物を研究し、その力を知ることは、私たちの生活と環境を守ることに大いに役立ちます。

私たちの生活、工業活動や農業活動などを通して多くの物質が水環境中に排出されています。例えば日本では、毎日1人200リットルの生活排水を出していて、その中には食品、薬品、排泄物などの有機物が大量に含まれています。人間活動から排出される有機物が過剰に環境中に放出されると水質汚濁が生じ、野生生物に悪影響が出るばかりでなく、私たちが安全に使える水の減少や私たちの健康にも悪影響が出る可能性があります。日本などでは、下水道や排水処理施設の整備が進んでいますが、同じシステムを世界中のすべての場所で使えるわけではありません。そして、日本においてもコストやエネルギーの投入が少ない水処理・環境浄化技術が求められるようになっています。

私たちは、植物や微細藻類を(i)環境保全・浄化装置、(ii)バイオマス燃料・資源生産装置として捉え、微生物とのコラボレーションや予測モデル、工学的利用デザインなどを駆使して、植物/微細藻類利用技術の高機能化と高効率化を目指しています。
A: ヨシ、B: デンプン高蓄積性ミジンコウキクサ、C: ウキクサ、D: オイル生産性微細藻類

「植物の浄化作用」と「植物と微生物の共同作用」で水をきれいに

植物は太陽光をエネルギー源にして光合成を行い、酸素を出しながら二酸化炭素と水から糖質を合成し、さらに窒素やリンなどの無機物も取り込んで様々な有機物を合成します。さらに、植物の根の周りには植物から分泌される栄養素や酸素を求めてとても沢山の微生物が集まっているため、微生物による有害物質の分解能力も高くなっています。このように、植物に刺激された微生物と、植物自体のもつ浄化作用が同時に期待できます。

排水処理と同時にバイオマス燃料・資源の生産を

植物や藻類を利用して排水中から窒素やリンを除去するのと同時に、その排水処理過程で生産された植物・藻類バイオマスを燃料・資源として利用することを目指しています。

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