ナノテクノロジーを使ってクールアース50(低炭素社会)の実現を目指す! |
エネルギー源として化石燃料を利用することで、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが大量に発生し、地球規模で温暖化などの様々な環境問題が起こっています。
経済の発展を続けながら、この温室効果ガスの排出を大幅に削減する社会のことをクールアース50・低炭素社会といいます。
山口大学工学部では、低炭素社会の実現をめざして、ナノ構造分子ふるい膜を開発を通じた脱化石燃料エネルギーであるバイオマスエネルギーや水素エネルギーを作り出す研究を行っています。
ナノ構造分子ふるい膜とは、目的の分子だけを透過させるナノメートル(10-9m)のオーダーのごくごく小さな孔を持つ膜(下の左図)のことです。孔の大きさをいろいろ変えて、アルコールや水素といった必要な分子を取り出すのです。これによって、温室効果ガスを増やすことなくエネルギー源となる原料を作ります。
再生可能資源である植物などの生物体(バイオマス)から作ったアルコール燃料やその他の合成ガスのことをバイオ燃料と言います。石油や石炭などの化石燃料と違い再生可能なカーボンニュートラル(二酸化炭素を増やさない)な燃料です。例えば、ナノ構造分子ふるい膜を使って、バイオマスの醗酵で作ったエタノールだけを取り出せば、エネルギーを効率的に作り出すことが出来ます。
光触媒を使って水から水素と酸素を生成させ、ナノ構造分子ふるい膜を使って水素だけを取り出します。この水素を燃料として燃料電池自動車に用いれば、二酸化炭素は出ず、水だけが排出され、空気はきれいに保たれます。
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