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生レポート!大学教授の声

太陽光発電研究の拠点形成を目指す

2016年10月11日
宮崎大学 工学部 電子物理工学科
吉野 賢二
生レポート!大学教授の声

21世紀はエネルギーの時代と言われ、京都議定書でも資源および環境、エネルギー問題は世界的な課題と位置づけされています。これらの問題を解決する一つの方法としてクリーンなエネルギーである太陽光発電が注目されています。宮崎県の日照時間は、国内でも上位であり、宮崎大学では、中期計画にもエネルギー科学、環境科学が定められ、学内の教員が太陽光発電システムに関する研究開発、企業支援、人材育成に取り組んでいます。 現在、学内には、以下に示す4種類の太陽電池が5箇所に設置され、大学全体では212 kWにもなり、国立大学では、トップクラスの発電量を誇ります。

  1. 集光型追尾式(InGaP)太陽電池(5基) 14kW×2、10kW×3
  2. 化合物(CIGS)太陽電池 100kW
  3. 多結晶シリコン太陽電池 50kW
  4. 薄膜シリコン太陽電池 4kW
太陽光発電研究の拠点形成を目指す

特に、14kWの集光型追尾式太陽電池の1基の出力としては、国内最大です(一般的な家庭に設置される太陽電池の出力の5倍程度)。 このシステムでは、16 cm 角のレンズで7mm角の太陽電池に集光させており、1基のシステムには、それが2400個搭載されています。1個の太陽電池の変換効率は、レンズで集光することにより35%以上に向上されています。また、安価なアクリルレンズで光を集め、小さな太陽電池に照射することにより低コスト化が実現可能で、最適な角度で日光を受けられるようにパネルを動かし、太陽を追尾しています。風が強いときや夜の間は、水平になるようになっています。

さらに、近年太陽熱を利用した国内最大のビームダウン式集光装置を学内に設置しました。この装置では、880枚の凹面反射鏡で集めた太陽光を高密度に1点に集めることができ、1500度以上の高温を生み出すことができます。この高温を使い、太陽炉の研究や燃料電池の原料になる水素発生の研究も行っています。

高校生の皆さん、無限にある太陽エネルギーをうまく取り出すことができれば、エネルギー問題解決の可能性が広がります。宮崎大学で世界トップレベルの太陽光発電の研究を学び、一緒に将来のエネルギー問題を解決しませんか?

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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