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生レポート!大学教授の声

 

実践の学問、工学の勧めと大学での人格形成

 
2014年11月12日
千葉大学大学院 工学研究科 
共生応用化学専攻
唐津 孝

筆者が研究する有機化合物を電気で発光させる有機ELデバイス

高校や、大学初年に学ぶ教科・科目は学問としての基礎を学ぶことが目的で、それを学ぶことがどんなことに役立つのか見えにくい傾向があります。そのため、たとえば私の専門とする化学・応用化学の分野では、高校で学ぶ化学のより近い延長線上にある理学部の化学科を希望する学生が多くいます。正直、私は高校生のときには理学部の化学科と工学部の応用化学科の違いもよくわからずに理学系へと入学しました。その後、工学部で教育・研究に携わることになりましたが、工学部では世の中の役に立つことに携わりたいと考える学生がたくさんいる事を知り、嬉しく思い、誇りにも思っているところです。

日本の化学はノーベル賞受賞者も多数輩出し、広くて深い化学産業界があり、それを支える人材を育成する大学等の高等教育機関も備わっています。化学産業は、最終製品を一般の人に向けて販売する事が少ないため、一般的には知名度が低いですが、すべての産業を物質・材料面から支える基盤産業となっています。折しも日本の研究者がノーベル物理学賞を受賞した青色発光ダイオードの研究は材料面の基礎科学に加え、工学的意義も非常に大きなものとなっています。

工学とは、基礎科学を実践し、物を創造・設計することにより社会に役立つように具体化するということです。社会や人々からのニーズを感じ取り、安全・安心に技術や物、サービスを提供するためには、コミュニケーション力や、多様な文化・価値観を理解し、高い倫理観も備えるなど、技術者としての人間力が欠かせません。大学では、専門知識はもとより、工学が必要とする人格形成を成し遂げることが必須です。人間力を育むために、さまざまな体験を通し、精神的にも豊かな学生生活を目指しましょう。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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