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生レポート!大学教授の声

 

サイエンスとものづくり

 
2013年10月11日
新潟大学
工学部附属工学力教育センター
教授 岡 徹雄

サイエンスとものづくり

サイエンスという言葉は広い概念を指しますが、とりわけ自然科学の分野では工学と理学とがよく対比されます。本来両者には明確な境界はないのですが、工学は理学よりもいくぶん実用性を重視しているといえます。日本のものづくりはとりわけ優秀と評され、自動車や電気製品に代表される日本の工業製品は世界中で使われています。実際、海外でこれらを見るとなんだか誇らしい気持ちになるものです。では工学で行うものづくりに繋がるサイエンスとは何でしょうか。サイエンスの広い分野での一方に宇宙への真の理解があるとすれば、実用的なものづくりにも個々に深い真理の探求が必要だろうことはわかります。つまり自然科学のあらゆるところに最先端すなわちフロンティアがあります。工学のもつ役割の一つはその道を示し、切り開いていくことと言えます。ユビキタス通信や工作機械など実際に目に見えるものに興味をもち、これらを次々に発展させていく試みにもものづくりのサイエンスがあります。

本学工学部には「工学力」というキーワードに基づく教育プログラムがあります。工学力とは「創る力」と「学ぶ力」から成るとした造語です。ここでは、学生によるフォーミュラカーの製作やNHK大学ロボコンへの出場を目指したロボットづくりなど、多くの自由なものづくりが学生の手で行われています。単に既存技術の組み合わせでなく、新たな研究成果があれば、より強い競争力をもち他者より優位に立つのですから、サイエンスに向かう活動はいわゆる高度なものづくりに不可欠です。

サイエンスとものづくり

高度なものづくりに向かう活動を筆者の専門である超伝導応用の立場から紹介しましょう。左図は超伝導バルク磁石という新しい磁場発生技術の位置づけを示します。新しい超伝導物質の発見とそれに伴う技術開発の結果、従来になく強力で小型の磁場が得られるようになりました。これにより、強い磁場によって初めてできる効率のよい環境浄化や、高性能な材料分析技術が実現すると考えられます。またこの技術を応用して、学生への最先端の実践的なものづくり教育を実施しています。

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