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生レポート!大学教授の声

 

イノベーション・リッチで日本を救おう!

 
2012年10月2日
長岡技術科学大学 工学部 
創造設計・生産工学
田辺 郁男

イノベーション・リッチで日本を救おう!

応用研究を行っている小職としては、企業の方々から興味を持って振り向いてもらえないようでは、研究の価値はないと考えている。そこでイノベーション(技術革新)・リッチな研究開発が重要と考えている。また、これがこれからの日本を救う重要な事項になると確信している。

イノベーション・リッチで日本を救おう!

中国兵法の孫子の中に、「百戦錬磨のためには、・・・・」とあり、これを読み解き、今後の日本でのものづくりに置き換えると、

  1. 敵の事情を知ること
    →「売れる商品や付加価値の高い商品の情報収集」
  2. 味方の事情を知ること
    →「冷静に自社技術を判断・レベルの高いパートナーの確保・特殊技術情報の収集」
  3. 勢(臨機応変に対処すること)
    →「コンカレントエンジニアリングによる高速商品開発・ITやCAEの活用」
  4. 土地・自然のめぐりを知ること
    →「グローバリゼーション・経済情勢分析」
  5. 敵が打ち勝つことのできない態勢を作ること
    →「特化した技術の蓄積・国際特許取得」

になると考える。まさにイノベーション・リッチな研究開発と言える。そこで、本学では、このイノベーション・リッチな研究開発が可能な学生を啓育している。また、本学テクノインキュベーションセンターでは、長岡技大の先生がたが研究開発された最先端技術を、付加価値の高い新製品開発を志向する産業界の最前線へ提案させていただき、産業界の発展に尽力している。

イノベーション・リッチで日本を救おう!

小職の研究一例を紹介する。
航空・宇宙機器材料として多用されているチタン合金やニッケル合金などの低熱伝導特性を有する難削材の加工では、工具の高温化、軟化が著しく、高効率な強制冷却技術が切望されている。本研究では、これらの工作物を強アルカリ水中(上記材料および鋼の耐食性、冷却能力、界面浸透性、剥離分解能力、洗浄力がある)に完全に浸漬状態にし、そこに適量のマイクロバブルを供給することにより、その気化熱冷却効果を最大限に発揮させ、さらに、その気化熱冷却を工具先端に供与するための最適仕様の新工具によって切削実験をした結果、難削材加工時の切削発熱をきわめて効率よく除去でき、工具寿命延命化(図1:湿式切削の2.4倍)と表面粗さの向上(湿式切削の89%)を可能にした。さらに、切削油剤が不要、加工後の洗浄も不要であることから、環境保全に有効(図2:排出CO2が湿式切削の35.3%)であった。これは、地球にやさしいだけでなく、経営者にもやさしい研究開発である。

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