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準結晶の原子配列

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4次元MRI

2016年12月27日|千葉大学 工学部
4次元MRI

呼吸によって肺が拡がったり縮んだりするのは皆知っている。しかしその様子を詳細に可視化することは簡単ではない。MRIと呼ばれる磁気共鳴を利用した断層撮影法を用い、1断面に注目して高速に撮影すると、その断面内の動きを見ることは現在の装置でもできるようになっている。しかし、1断面でなく3次元空間全体でみた、呼吸による体内臓器の動きと捉えることはできるのだろうか。われわれは、複数の時系列断層画像の組み合わせから、3次元空間にある体内臓器の動きを可視化することに成功した。空間3次元+時間1次元の情報をもつため、4次元MRIと呼んでいる。

4次元MRI構築のための撮影方法

図1 4次元MRI構築のための撮影方法

1断層のMRI

図2 1断層のMRI

どうやって撮影するの?

 現行のMRI装置では、広い3次元空間全体を同時に撮像することは困難である。そこで図1に示すように、断層位置をずらしながら多数の断層面での動画像を取得する。これらをデータスライスと呼ぶ。各データスライスは1分間程度撮影し、多数回の呼吸周期を取得しておく(図2)。しかし、これらを単純に合成しても、お互いに呼吸のタイミングが合っていないため、ちぐはぐな動きになってしまう。そこで、データスライス面と垂直な1断面でも動画像を取得する。これをナビゲータスライスと呼ぶ。ナビゲータスライスは、各データスライスと交差するため、その交差線上でのパターンが一致するような1呼吸周期を各データスライスから選んでくることで、呼吸のタイミングのあった画像群を構成できることになる。

 このような4次元画像は、呼吸性の疾患をもつ患者に、医師から状態を説明する際に効果的利用できる他、動きの数量的な解析から客観的な診断に役立てることができると考えられる。

撮影に使用したもの

 使用装置:MRI装置1.5T INTERA ACHIVA Nova-dual(Philips Medical Systems)

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