部品の型紙を画用紙に印刷する。A4用紙半分に2機体分の部品が入っている。
画用紙から部品を切り取る。切取線はほとんど直線なのでカッターで切り取り、円弧をはさみで切るとよい。
折り目をつける。カッターの背やコンパスの針で軽くなぞるとよい。
主翼①に主翼固定部品(前)②と主翼固定部品(後)③を取り付ける。
図のように①②のa、①③の bをそれぞれ組み合わせる。
かみ合わせが難しいと思いますが、この摩擦力だけで部品を固定するので、切り込みを広げないでください。
主翼固定部品(前)②に仰角調整板④を取り付ける(cをかみ合わせる)。
竹串で切り込みが互い違いになるように間を広げる。竹串を少し横にずらすとよい。
ストローを長さ15mmに切り、広げた切り込みの間に入れる。
部品⑤とストローを両側からテープでとめる。図のように下端をそろえる。
胴体部品⑥の折り目そって少しまげておき、2か所の窓にストロー固定部品⑤の両端を通す。
本体を折り返す側に、青の斜線が印刷されている端を通す。
胴体部品の「のりしろ」部分をテープでとめる。上下の端を巻くようにするとよい。
ストロー固定部品が左右に動くか確かめる。
10cm程度に切ったおもりぶら下げ用の糸の端に結び目を作る。糸の端を糸取付用の切り込みにはさむ。
胴体に巻きつけるように、反対側からもう一方の端も切り込みにはさむ。
主翼固定部品(後)③と胴体⑥の切り込みdをかみ合わせる。仰角調整板④と胴体⑥の数字をかみ合わせる。
・仰角を約5°~約29°に設定した状態を示す。
断面積が大きくなるように、ペットボトルの底付近(写真の緑矢印で示したところ)に線を引く。
適当な高さの本など上に油性ペンを置き、台と離れないようにペットボトルを動かすと、同じ高さの線がきれいに描ける。
ペットボトル短辺の中央で、切り取り線から10~15mm程度離れた所に印をつけ、穴をあける。
・コンパスの針で穴をあけ、竹串で穴を広げる。
・ペットボトル側面に凹凸がある場合は、凹部に穴をあけると「受け」が取付やすい。
ペットボトルの底を切り取る前に穴をあけたほうが、ペットボトルが変形しにくく作業しやすい。
ペットボトルの底を切り取る。
はじめに、とりしろを残してカッターで切り取り、その後はさみで切り取り線にそって切り取るとよい。
竹串受けの製作と取り付け
・ストローを長さ15mmに切り、5mm程度切り込みを入れて図のように折り曲げてタコ足にする。
・ペットボトルにあけた穴と反対側の面に、タコ足の部分をテープでとめる。
穴に通した竹串が、できるだけ垂直になるように取り付ける。
天井部品⑦の両端を曲げ、竹串より中に入れる。
この天井は、機体が上昇してペットボトル凹凸に引っかからないようにするためのものです。
吸い込み口を掃除機の口に合わせる
・掃除機の口が小さい時:ペットボトルの口に紙を巻くなどして、掃除機の内径に合わせる。
・掃除機の口が大きい時:ペットボトルの口を切り取り、切り込みを入れて掃除機の口を入れる。
簡易的なしくみで抗力を表示するので、実際には大きな違いしかわからない。
掃除機の吸引力によって結果は変わる。
仰角(°) | 結果 |
---|---|
0 | 持ち上げても落ちる。 |
5 | 持ち上げても落ちる。0°よりは落ちる速度が少し遅いように見える。 |
9 | 浮き上がる。抗力は下から3目盛弱。 |
15 | 浮き上がる。抗力は下から3目盛。 |
29 | 浮き上がる。抗力が下から4目盛で一番大きい。 |
仰角(°) | 結果 |
---|---|
5 | 自重で落ちるため、1個でも持ち上げられない。 |
9 | 6個(約1.2g)の持ち上げは不完全。 |
15 | 9個(約1.8g)をぎりぎり持ち上げることができる。 |
29 | 11個(約2.2g)を十分持ち上げることができる。 |
機体を見やすくするため、天井には透明樹脂板を取り付けている。
揚力は飛行機が飛ぶために利用している空気力の一つです。紙飛行機で自分でも簡単に実感することができます。この揚力は、速く飛べば飛ぶほど強くなります。今回の実験でも、掃除機の吸い込み強さを「強」にすれば、より多くのおもりを持ち上げることができることでわかります。紙飛行機でも強く投げれば遠くまで飛ぶのと同じです。
でも、いくら掃除機を「強」にしても、板が流れと平行になっていると全く揚力が発生しません。今回の実験でも、角度が0度だと全く浮き上がってくれません。板が流れに対して傾いていることが必要なのです。この角度に応じて揚力が増していきます。傾きを大きくすればずっと増加し続けるかというと、そうではありません。ある角度を超えてしまうと、今度は減り始めます。これが「失速」という現象です。
傾きが大きいと、流れが板から剥がれてしまうことで、揚力が失われてしまいます。この失速は、飛行機でも起こりますが、そうならないように操縦しておけば問題ありません。飛行機では、飛ぶ速さ(この実験では掃除機の吸い込み強さ)と板の傾きを調整しながら、揚力をうまく利用しているのです。
今回作った装置は簡単なものですが、同じ考えに基づく「
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