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安全安心社会を構築する水汚染浄化技術
~福島除染で活躍する繊維状セシウム吸着剤~

 
2014年7月9日
長岡技術科学大学 工学部

有限な水資源を確保し、環境保全と両立するためには、その高度化処理技術の開発が望まれています。特に、21世紀は水の時代と言われ、我々人類の繁栄は、綺麗な水の持続的確保と利用ができて初めて、保証されるのです。一方で、近年の福島での放射性セシウムの汚染改善においては、居住地、畑、水田等に山野から入り込む低線量のセシウム除去は、ホットスポット化を防止し、住民が安全安心に生活できる水環境整備の為の除染対応策として必須となっています。

この問題を解決するため、機能材料解析工学研究室では、高度化分離技術を駆使した新規繊維型の放射性セシウム除染剤を開発し、その量産技術を確立し、福島・富岡町に除染技術を導入してその実用化を図り、近隣住民の安全安心を確保に貢献しています。また、屋外での除染実験の結果、水に溶存している放射性セシウムの存在を明らかにし、その安全リスクをいち早く提唱しました。さらに、プール除染への技術展開、伊達市の水田への放射性セシウム侵入防止、民家の井戸水への侵入防止装置の開発など、実用化展開を行い、住民の安全安心に寄与した取り組み行なっています。ここで決め手となるのが、繊維型放射性セシウム除染剤です。この除染剤は繊維状で、断面写真からわかるように、多数のマイクロメートルサイズ以下の孔が開いており、隅々まで放射性セシウムを吸着できる構造になっています。また繊維状ですので、屋外利用においても泥などでのめづまりは少なく、長期にわたり屋外に放置するだけで除染できる特性を持っています。

このように、長岡技術科学大学では、研究シーズを企業と連携して実践応用する技術研究開発体制を確立しています。新規除染剤のような材料はもとより、生物的水処理など様々な叡智を集積し高度に卓越した技術を開発しており、環境負荷が少ない水質改善の社会展開を図ることで、水資源保持による持続的社会形成と人類の安全安心に寄与するよう努力しています。

 
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